フジテレビの名作恋愛ドラマの復活版――その御用達俳優となっているのが伊藤健太郎さんです。

 1991年にフジテレビ系の月9ドラマとして放送され、最高視聴率32%超という記録を打ち立てた『東京ラブストーリー』。
同じく1991年にフジテレビ系の月9ドラマとして放送され、最高視聴率36%超という記録を打ち立てた『101回目のプロポーズ』。

 この名作2作品のリメイク、続編で、伊藤健太郎さんは主要キャラクターを好演していたのです。

『今日から俺は!!』との運命的な巡り合わせ

“好青年イメージ崩壊”から6年…“不祥事”でどん底を見た29...の画像はこちら >>
 2014年に俳優デビューした伊藤健太郎さんの出世作と言えば、80年代を舞台としたヤンキーコメディ『今日から俺は!!』シリーズ。

 2018年に日本テレビ系で放送された連続ドラマが大ヒット、その後2020年に公開された劇場版が興行収入50億円を突破した『今日から俺は!!』で、伊藤さんは主人公の相棒役を演じて大ブレイク。

 ちなみに『今日から俺は!!』で伊藤さんが演じたキャラクターは「伊藤真司」。「伊藤健太郎」は本名ですが、デビュー当時は苗字を外して「健太郎」名義で活動していました。ですが、抜擢された大役がくしくも伊藤姓で同じだったこともあり、『今日から俺は!!』出演時から「伊藤健太郎」名義での活動をスタートさせたという逸話があるのです。

 そんな運命的な巡り合わせのあった『今日から俺は!!』で一気に人気俳優の仲間入りを果たしたのですが、劇場版『今日から俺は!!』の興行収入が50億円突破というニュースが報じられた翌月の2020年10月、彼は大きな過ちを犯してしまいます……。

2020年10月、ひき逃げの容疑で逮捕される

“好青年イメージ崩壊”から6年…“不祥事”でどん底を見た29歳・イケメン俳優の現在地。“国民的ドラマ”への出演で見せた復活の兆しとは
画像:合同会社DMM.com プレスリリース
 伊藤さんは自身が運転する車でバイクとの衝突事故を起こしてしまい、そのまま立ち去ったとして、「自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)」と「道路交通法違反(ひき逃げ)」の容疑で逮捕されました。

 不起訴にはなったものの、数多くのメディアでスキャンダラスに逮捕報道が取り上げられたこともあり、彼のブランドイメージは急降下。正義感が強い好青年というブランディングが崩壊してしまいます。

 役者として旬な時期だったこともあり、主演級のオファーが次々と舞い込んでいたことは想像に難くないですが、その事故によって俳優業に暗雲が立ち込めたのは言うまでもないでしょう。

 実際、彼が本格的にドラマ復帰できたのは衝突事故から3年以上も経過した2024年。

 この年に日本テレビ系の『街並み照らすヤツら』やNHKの『光る君へ』に出演しました。
ただ、この2作品で伊藤さんが演じたのは主人公や準主役、3番手といった重要なキャラクターではなかったため、往時の人気を取り戻したとは言い難い状況だったのです。

令和版『東ラブ』で織田裕二の役を受け継ぐ

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画像:株式会社ハピネット プレスリリース
 けれど不幸中の幸いか、伊藤さんが『東京ラブストーリー』のリメイク版で主演したのは、事故を起こす前。半年前である2020年4月に公開されていました。

 伊藤さんが主演した2020年版『東京ラブストーリー』は、1991年放送の本家を令和の時代設定にアップデートしたリメイク作品。1991年版で織田裕二さんが演じたカンチ役に伊藤さんは抜擢されており、やさしい性格ながら優柔不断というカンチを上手に演じていたのです。

 このリメイク版は当初、フジ公式動画配信サービス「FOD」のオリジナルドラマとして制作されていたのですが、2021年10月から地上波放送もされました。事故騒動後のイメージ悪化に苦しんでいた時期の伊藤さんにとっては、ありがたいテレビ露出だったのではないでしょうか。

 そして、『東京ラブストーリー』という名作恋愛ドラマのリメイク版で主演していたことが、もしかすると同じく名作恋愛ドラマの続編での主要キャストとしてのオファーに繋がったのかもしれません。

『102回目のプロポーズ』で3番手に大抜擢

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画像:TVer
『102回目のプロポーズ』は今年3月に「FOD」で先行公開され、地上波では4月期の深夜ドラマとして放送されました。

 霜降り明星・せいやさんと唐田えりかさんのダブル主演作で、伊藤さんは2人に次ぐ3番手キャスト。唐田さん演じるヒロインの誠実でやさしい婚約者を演じたのです。

 ネタバレを避けるために詳細は明かしませんが、物語終盤で伊藤さん演じる婚約者にまつわるショッキングな出来事があり、視聴者に大きな衝撃を与えていました。

 いずれにしても「ひき逃げの容疑者」というマイナスイメージを払拭しきれていない伊藤さんにとって、名作恋愛ドラマの続編にて男性主人公のライバル役という主要キャラクターを演じられたことは、完全復活への大きな一歩になったのではないでしょうか。


“俳優・伊藤健太郎”がかつての人気を取り戻し、完全復活できるかどうか――。彼の役者としてのキャリアハイはこれから訪れるのかもしれません。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は @SakaiyaDaichi
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