(屏東 10日 中央社)美和科技大学(屏東県)看護学科の学生が北海道小樽市の介護施設などで先月2日から約1カ月に及ぶ研修を行った。学生を引率した講師の曽麗キさんは、施設利用者の自立支援を重視する日本の「人間本位」の介護文化こそ台湾が学ぶべきものだと称賛した。
(キ=王へんに奇)

同大は7年連続で学生の海外実習を実施している。看護学科の研修は主に日本で行われ、近年は福岡、栃木などの医療・介護施設に毎年約20人の学生を送ってきた。小樽市は今年新たに研修先に加わったという。

曽さんは、台湾はハード面では日本に劣らないが、ソフト面ではまだまだ学ぶところが多いと指摘。日本の施設は利用者が身体を動かせれば忍耐強く寄り添い、その中で本人の尊厳が守られ、自活能力がよみがえるケースもあると強調した。研修では、体験学習などを通じて介護者が持つべき思いやりや優しさ、相手の立場に立つ心構えなどが学生の心に植え付けられたという。


研修に参加した学生の一人は、周囲が利用者を励まし、できることを支えていく様子を目の当たりにしたと振り返った。もう一人は台湾が見習うべきところとして、日本の地域支援センターが地域ぐるみで利用者を見守っていることを挙げた。

(郭シセン/編集:塚越西穂)