(新北中央社)北部・新北市汐止区は、地名が「汐止」に変更されてから今年で100年となる。これを記念した水彩画展が2日、汐止区公所(役所)で始まった。
区公所によれば、汐止の名称は日本統治時代、故郷に思いを馳せる日本人が東京・汐留を参考にして名付けたという。

清朝時代は「水返脚」と呼ばれていた同地。地域を流れる基隆河は、潮の干満の影響を受けて水位などが変動する「感潮河川」。区公所によれば、同地は潮汐の影響を受ける区間と受けない区間の境目の下方に位置しているため、この名前が付けられたという。

日本統治時代の1920年に水返脚は汐止と改称され、行政区名は「台北州七星郡汐止街」となった。同時に、水返脚公学校(台湾人児童対象の初等教育機関)は汐止公学校に名称変更された。


その後、行政区名は台北県七星区汐止鎮、台北県淡水区汐止鎮、台北県汐止鎮、台北県汐止市へと移り変わり、2010年に台北県が行政院(内閣)直轄市に昇格して新北市となったのに伴い、新北市汐止区となった。

水彩画展では、汐止を拠点とする芸術家の高灯立さんが地域の風景を描いた作品が展示されている。

(黄旭昇/編集:名切千絵)