花蓮艦は台湾が自主建造する1000トン級巡視船の4番艦。台湾国際造船によれば、全長約98.5メートル、幅13.2メートル、満載排水量は2100トン余り。従来の1000トン級巡視船に比べ耐波性が高く、17~21ノットの風でもヘリコプターの離発着を安全に行える。政府系研究機関、国家中山科学研究院(中科院)が開発した遠隔操作式無人銃架「鎮海ロケット弾」システムを搭載する。
蕭氏は、政府が近年、巡視船艇の発展計画に力を入れていることに触れ、今後も造船計画を推進していくと説明。艦隊の能力向上や海域の防衛線の強化を絶えず進めていく姿勢を示した。
海洋委員会の管碧玲主任委員(閣僚)によれば、同艦の命名時期は昨年4月に東部・花蓮が大きな被害を受けた東部沖地震の発生から間もなくの頃だったため、「花蓮」と名付けられた。花蓮の人々が被災後に示した勇気と強靱(きょうじん)性を沿岸防衛の精神とするとの思いが込められたという。
この日、1000トン級巡視船5番艦の命名・進水式も併せて行われ、「澎湖艦」と名付けられた。
(王朝鈺/編集:名切千絵)