授章式は半導体サプライチェーン(供給網)に関するフォーラム「セミコン・ネットワーク・サミット」(晶鏈高峰論壇)の中で行われた。同フォーラムは台北市内で10日に開幕する国際半導体展「セミコン台湾」の30周年に合わせて開かれた。
フォーラムであいさつした龔明鑫(きょうめいきん)経済部長(経済相)は甘利氏について、台日の半導体テクノロジー産業連携や戦略的配置を長年来推進し、TSMCの熊本工場設置を実現させた立役者の一人だと紹介。今後、台日双方は人材や技術などでの協力を引き続き深めていくとした。
魏氏については、TSMCを率いて先端半導体プロセスの技術改良を進め、世界をリードし、人工知能(AI)の発展を支えてきたと言及。これはTSMCの数字上の成功にとどまらず、世界のデジタル化と普及において重要な支えとなり、台湾のICチップがいまや世界中のほぼ至る所に存在し、365日、毎分毎秒稼働し続けていることを示しているとした。また、魏氏の説得力を伴う説明能力やユーモアに富んだ性格、決断力にも触れ、TSMCの成功において消すことのできない貢献を果たしたとたたえた。
頼総統は受章者にメダルを手渡した。魏氏は出席できなかったため、TSMCの秦永沛執行副総経理(副社長)兼共同最高執行責任者が代理で受け取った。
(劉千綾、張建中/編集:名切千絵)