作品の展示を支援したデザイナーによれば、「プロジェクト・ゴジラ」は柳さんにとって意義深いシリーズで、特定の場所が見つからない限り、作品を作らないという。
柳さんは今回、使われなくなった施設が展示場所になることが決まると、この場所で同シリーズの新作を制作すると表明。材料は全て現地の廃棄物とし、台湾本島から運び込むことも望まなかった。こうしてこそ、真に馬祖に根付いた作品になるとの考えを示したという。
同じく南竿郷のリハーサルホール「山隴排練場」には、京都を拠点に創作活動を行うアーティストユニット「米谷健+ジュリア」の作品「生命の糸」が展示されている。釣り糸などの素材を用いた作品を通じて、人類と海洋の相互依存に焦点を当て、海との結び付きとその深い影響への尊重と反省を促している。
馬祖ビエンナーレは11月16日まで。
(王宝児/編集:名切千絵)