隅氏の訪台は就任後初めて。
頼総統は、隅氏が思想家の老子の教えである「上善如水」(万物に利益をもたらしながらも他と争わない水の性質を最高の善に例えた言葉)を座右の銘とし、このような精神で交流協会を率いる姿勢を評価。世界各国の指導者も「上善如水」の精神で周辺国との関係に臨むことができれば、世界平和は自然と築かれることだろうと述べた。
また、隅氏が日本の経済界で長年にわたり活躍し、要職を歴任してきたことに触れ、経済安全保障やテクノロジー革新、文化、観光、青年交流などさまざまな分野での協力に期待する他、経済連携協定(EPA)の早期締結に向けても連携できるよう願った。
隅氏は、日本と台湾は共に協調と調和の精神を重視しているとし、この信念が世界のその他の地域に広まることへの期待を示した。
また、台日は多くの類似した困難と課題に直面していると言及。緊密で複雑化した国際貿易や少子高齢化、自然災害、エネルギー供給などを例に挙げ、今後、各挑戦に関して協力を強化し、互いに意見を出し合って共に解決策を模索していければと語った。
隅氏ら一行は同日、蕭美琴(しょうびきん)副総統とも面会した。
(温貴香/編集:名切千絵)