(台北中央社)台湾と米国は米東部時間12日、「台米対等貿易協定」に合意し、署名した。台湾は相互関税の引き下げや2072品目を対象とした相互関税免除、通商拡大法232条に基づく関税での最優遇措置などを勝ち取り、これにより、産業の国際競争力の向上が期待される。


台米は9カ月にわたる貿易交渉の末、先月15日、台湾からの輸入品に米国が適用する相互関税の税率を従来の20%から15%に引き下げる他、通商拡大法232条に基づく関税での最優遇措置、半導体などの分野の台湾企業による2500億米ドル(約40兆円)の対米投資などで合意していた。対等貿易協定締結により、貿易交渉は正式に妥結した。

行政院(内閣)によれば、台湾が貿易交渉で達成した目標は次の通り。①相互関税と232条関税での最優遇待遇②食の安全・軍事工業の強靭(きょうじん)性の確保③国民の健康を守ることを原則として非関税貿易障壁を解決④台米貿易体系の最適化・ビジネスの利便性と透明性向上⑤経済安全保障で協力し、信頼できる産業サプライチェーン(供給網)を構築⑥双方向投資の増進で台米ハイテク戦略パートナーシップ関係を確立。

協定締結により、相互関税は15%に引き下げられ、既存の最恵国待遇(MFN)税率には上乗せされない。日本や韓国、欧州連合(EU)と同様の計算方式が適用されたことで、主な競争相手国と立ち位置が横並びとなり、自由貿易協定(FTA)未締結による不利が解消される。

232条に基づく関税では、半導体や半導体派生品、自動車部品、木工家具、航空機部品などについて最優遇措置を確保した。

米国側からは、対台湾貿易赤字が739億米ドル(11兆3170億円、2024年)に上ることを踏まえ、市場を全面的に開放するよう要望が出された。台湾は米国に対し、農産品1482品目、乗用車を含む工業製品4885品目への関税をゼロとする。

また、双方向投資の増進に関連し、台湾は2025年から29年までの5年間に、米国から液化天然ガス(LNG)と原油計444億ドル(6兆7994億円)、電力設備、送電網、発電機など252億ドル(3兆8591億円)、民間航空機・エンジン計152億ドル(約2兆3277億円)を調達する。

対等貿易協定は今後、先月15日に台米間で署名した投資協力に関する覚書(MOU)と併せ、立法院(国会)に送られる。

(編集:名切千絵)
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