おこなの?しかめっ面の新種の魚が発見され「不機嫌なドワーフハゼ」と名付けられる
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 アブドラ王立科学技術大学とワシントン大学の研究チームが紅海で新種のハゼを発見した。

 このハゼ、体長は2cm未満と極小なのだが、その顔は終始怒っているようなしかめっ面をしており、大きな犬歯がさらにその不機嫌さに拍車をかけている。

 そのため、グランピー・ドワーフゴビー(不機嫌なドワーフハゼ:grumpy dwarfgoby)などというなんとも不名誉な名前をつけられてしまった。

不機嫌そうな顔をしたハゼの新種「不機嫌なドワーフハゼ」

 新種認定されたのは、鮮やかな赤い色の体長2cmほどのスズキ目、ハゼ科の仲間で、サウジアラビアの紅海沿いのサンゴ礁地帯の小さな穴の中で泳いでいるところを発見された。

 不名誉な名前を付けられたこの、グランピー・ドワーフゴビー(不機嫌なドワーフハゼ:grumpy dwarfgoby)は、赤いサンゴ礁などにまぎれ込んで隠れ棲み、小さな無脊椎動物をエサにしているという。

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 研究者によると、この魚の口が極端に上向きになっているため、常に不機嫌でイラっとしているような表情をしていることから付けられたという。

 ちなみに学名は「スエヴィオタ・エトン(Sueviota aethon)」で、ギリシャ神話の太陽神ヘリオスの4頭の馬のうちの1頭に由来しており、こちらはかっこいい。

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 不機嫌なドワーフハゼは、サウジアラビアのファラサン諸島で科学者がダイビング中に初めて発見され、その後紅海のツワル付近で見つかった。

 当初は、1972年に1匹だけ見つかっているフィエリー・ドワーフゴビー(燃えるようなドワーフハゼ:fiery dwarfgoby)ではないかと考えられていたが、詳しく調べたところ、未登録のまったくの新種であることが判明したそうだ。

 ちなみに燃えるようなドワーフハゼの学名は、スエヴィオタ・ピリオス(Sueviota pyrios)も、ギリシャ神話の太陽神ヘリオスの4頭の馬の別の馬の名前となっている。

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発見された時点で絶滅の危機に瀕している新種も

 研究チームのヴィクトル・ヌネス・パイネマン氏はこう語る。

今回のような新種の発見から、紅海にはまだまだ未発見の多様な生物がいる可能性があることがわかります

昨今のこの地域の急激な環境変化を考えると、発見して登録する前に絶滅してしまう”新種”が出てくる可能性もあって、憂慮すべきことです(ヴィクトル・ヌネス・パイネマン氏)

 この地域は固有種が多いことでも知られ、グランピー・ドワーフゴビーもその一種だ。

 近年、紅海では気候変動によって広範囲にわたってサンゴ礁の白化や死滅が起こっている。

 急激に変化しているこうした環境で新種が発見されているということは、研究の継続と保護活動が緊急に必要であることを浮き彫りにしているという。

この発見は、科学誌『ZooKeys』に発表された。

 そこまで不機嫌そうには見えないが、不機嫌(グランピー)に見える動物はネットで人気となっており、特に猫は、初代グランピー・キャット(ターダー・ソース氏)亡き後、その座を巡って世界各国から二代目候補があがっている。

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