NASAの火星探査車「キュリオシティ」は2012年に火星のゲイル・クレーターに着陸、それから12年に渡り、32km以上を走行しながらひとりで調査を続けている。
その間、火星の荒々しい地形のせいでアルミ製の車輪に少しずつダメージが蓄積し、大きな穴が開いてしまったようだ。
だがキュリオシティは負けていない。過酷な大地で、車輪を損傷しながらも、黙々とがんばってくれている。
火星の過酷さを物語る車輪の穴や裂け目
NASAはキュリオシティのロボットアームに搭載されたカメラ「MAHLI(Mars Hand Lens Imager)」で、定期的に6つの車輪を点検している。車輪の大穴は、その時に撮影されたものだ。
直径50cmほどの車輪は、アルミを加工して作られたもの。
横滑りを防ぐよう設計されたV字のトレッドが頼もしいが、それでも岩や砂だらけの火星を移動し続けたことで確実にダメージが蓄積している。
じつはキュリオシティの車輪には、最初の1年で早くも穴が確認され、その後も想定より早く損耗が進んでいることが確認された。
以来、できるだけ荒れたルートを避け、さらにソフトウェアのアップデートもほどこすなど、車輪の損耗を防ぐための対策が行われてきた。
ジェット推進研究所の研究者は、「車輪の摩耗は懸念されることで、まだ数年の寿命があると考えていますが、可能な限り摩耗を減らして車輪の寿命を延ばしたいと思います」と、2017年当時に述べている。
痛みに耐えてよくがんばっているキュリオシティ
そうした車輪のダメージにも関わらず、キュリオシティは火星到着から12年以上も懸命に孤独な探索を進めてくれている。
NASAジェット推進研究所のアシュリー・ストループ氏は「これだけ酷使されたにもかかわず、よく持ち堪えています」と、プレスリリースで伝えている。
キュリオシティはこれまで、数々の驚きの発見をもたらしてくれた。
火星の過去に存在した地球のような環境、スタートレックの紋章のような岩石、オパールの原石などは、その間にキュリオシティが成し遂げた数々の発見のほんの一例だ。
車輪がボロボロで、穴が開いてしまったキュリオシティが、あとどれくらい活躍できるのかはわからない。
だが完全に動けなくなり、動力が停止するその日まで、キュリオシティは我々のために働き続け、火星からの情報を送ってきてくれるだろう。
痛みに耐えてよくがんばってるね。ありがとう!キュリオシティ!











