AIが生成したUFO墜落現場映像、おかしいところはあるが本物と勘違いする人も
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 AI生成技術は進歩を続けている。画像のみならず動画も向上し、我々がまさに見たかった、高解像度のUFO映像も誕生している。

 最近公開された38秒のUFO墜落現場映像は、AIツールの「Midjourney」を使って作られたものだ。

 この動画は通してみるとおかしな点がいくつかあるものの、それでも信じてしまう人はいるようだ。

生成AIを現実と勘違いしてしまう問題

 この動画には、いくつか不自然な点がある。例えば、UFOのサイズや形状が場面ごとに変わったり、映像の切り替えもおかしい。

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 しかし、こうした欠点があっても、多くの人に「本物かもしれない」と思わせる力がある。

 この動画が海外掲示板Reddit[https://www.reddit.com/r/midjourney/comments/1hsks69/ufo_crash_incident_footage/]に投稿されると、あるユーザーは、「40台半ばの叔父がこの動画を見て、本物だと思い込んでパニックになって自分に見せにきた」とコメントしている。

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 また別のユーザーは、「揺れやズームは、まるで誰かが携帯電話で動画を撮っているようだ」とコメントしている。

 生成AIはまだ完璧とは言えないが、生成AIの知識があまりない人は動画の信ぴょう性を疑うことなく拡散してしまう。

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AI動画技術の進化のスピード

 AIを使った動画生成技術は、数年前と比べて大きく進化している。

 ほんの数年前まで、AI で生成されたビデオは粗雑で、すぐに認識できるものだった。

 今では、AI生成なのか、本物なのか、わからない人がでてくるくらいの品質になっている。

 そして、これはまだ始まりに過ぎない。これらのツールはまだ初期段階にあり、さらに改良され、安価になり、誰にでも使えるようになるだろう。

 「おそらく、あと数年で違いがわからなくなるだろう」と、あるユーザーは警告した。

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パスタを食べるウィル・スミスの比較映像の謎

 ほんの2年前、2023年に俳優のウィル・スミスがスパゲッティを食べている姿を生成した動画を覚えているだろうか?

 これを本物と信じる人はいないだろう。だってパスタに生命が宿っていたり、ウィルと合体したり、顔も奇妙なことになっているからだ。

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 だがここからが問題だ。

 ウィル・スミスはこの生成動画をなぜか気に入ってしまい、その1年後となる2024年、自身のInstagramアカウントに、「1年前のAI映像と今のAI映像」とキャプションを入れ、2本の映像を上下に配置した動画を投稿した。

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 上の映像は2023年のもの、下の映像は2024年のもので「AI Video now(今のAI映像)」とキャプションがあるが、実際にはAIではなく、ウィル・スミス本人のリアルな映像のようだ。

 だが、下の映像が絶対にAI生成ではないと言い切れるだろうか? 

 実際に今なら、下の映像がAI生成だと言われたら信じてしまう人も多いんじゃないだろうか?

 もう何を信じればいいのかわからないし、たとえそれが事実であっても、全て疑ってしまう人が増えてきているのも確かだ。

 日本ヨガの父、沖正弘氏の言葉に「信じるな、疑うな、確かめろ」というものがある。「簡単に信じてはいけない、頭から疑ってもいけない、自分の目で確かめて判断しろ」という意味だ。

 だが映像となると、自分の目で確かめようもないわけだし、大変な世の中になったもんだ。

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