口にくわえたテニスボールの数、世界ギネス記録を持つゴールデンレトリバー

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 ゴールデンレトリバーのフィンリー・モロイはテニスボールが大好きだ。しかもリスのように頬にボールを詰め込むのも大好き。

 その結果、2020年には「犬が口にくわえたテニスボールの最多数」でギネス世界記録を樹立した。

 テニスボール1つの直径は6.6cmほど、それが一度に6個も口にくわえられるというんだからすごいぞフィンリー!

テニスボールが大好き、口に詰め込むのも大好きな犬

 アメリカ、ニューヨーク州キャナンデーグアに住むゴールデンレトリバーのフィンリー・モロイ(オス,11歳)は世界でも珍しい特技を持つ犬だ。

 フィンリーの飼い主、シェリーさんは、「彼が一番愛しているおもちゃはテニスボール。どんなボールも好きだけど、特にテニスボールが大好き」と語る。

 フィンリーは、庭のあちこちに散らばったテニスボールを自ら集めて口いっぱいにくわえ、得意げに歩き回るという。

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 フィンリーへのボール愛は遊び方にも表れている。飼い主が忙しいときは、庭に行って仰向けになり、ボールを上に放り投げ、落ちてくるボールを口でキャッチする。ボールがあればひとり遊びでも楽しいのだ。

 フィンリーは2歳の時点で、1度に4個のテニスボールを口にくわえることができた。そして3歳になった時に、ついに一度に6個ものボールをくわえることに成功。

 シェリーさんが「今、何個持ってるの?」と尋ねると、満足そうに口を開いて見せることもあるという。

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ギネス世界記録への挑戦

フィンリーの特技を見たシェリーさんの娘は、「これは世界記録に違いない」と確信し世界記録を確認した。

 すると、テキサス州に住む別のゴールデンレトリバーが、5個のテニスボールをくわえる記録でギネス認定されていることが判明。

 これを超えるフィンリーの偉業を認めてもらおうと、2017年末からギネス世界記録の認定プロセスを開始した。

 しかし、正式に記録を認めてもらうまでには、3年以上の歳月を要した。そしてついに2020年5月、フィンリーが「一度に6個のテニスボールを口にくわえた犬」としてギネス世界記録に認定され、その記録は破られることなく、2022年にも『ギネス世界記録2022[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/most-tennis-balls-held-in-the-mouth-dog]』に掲載された。

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フィンリーがギネス世界記録を獲得した際、家族や近所の犬たちが集まり、お祝いのパーティーが開かれた。

 彼は外ではボール遊びに夢中だが、家の中ではぬいぐるみが大好きで、室内ではボールをくわえることはしないという。「外はボール、家の中はぬいぐるみ」と自分でルールを決めているようだ。

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フィンリーはただボールを集めるだけでなく、特定のボールにこだわりを持つ。

 例えば、飼い主が投げたボールが茂みに入ると、ほかのボールを差し出されても興味を示さない。彼にとって重要なのは、「自分が捕ってくる役目を与えられたボール」であり、それを取り戻すまで諦めないのだ。

元々は水鳥猟犬、ゴールデンレトリバーの特性

 ゴールデンレトリバーは19世紀中頃、水鳥猟でハンターが撃ち落とした獲物を回収する猟犬として品種改良された犬種だ。

 水鳥の回収に特化しているため、獲物を傷つけずに運べるよう大きな口を持ち、柔軟で獲物を傷つけないソフトなくわえ方ができるように選択繁殖されてきた。

 彼らの口の大きさは、水鳥を丸ごと運べるようにできているため、テニスボールのような比較的大きな物をくわえることができるのだ。

 また、咥えたものをしっかり保持しながらも噛みつぶさない能力が必要とされていたため、ゴールデンレトリバーの口は大きく、なおかつ繊細にコントロールできるようになっている。

 フィンリーの記録を破るとしたら、おそらくまたゴールデンレトリバーになるだろう。それにしてもテニスボールをたくさんくわえたフィンリーは見ている人間を笑顔にさせてくれるね。

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