俺の勝ち!アメリカの男性、ハイイログマの着ぐるみでアメリカグマを追い払う

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 家の庭にクマーが出現! それも繰り返し何度もやってくる。そんな事態になったら、家や家族を守るために一体何ができるだろうか。

 アメリカのある男性が、自宅の裏庭に現れるアメリカグマを追い払うために、大型で強いクマ、ハイイログマ(グリズリー)の着ぐるみを購入し装着!

 果敢に侵入者に挑んだ結果、見事撃退することに成功した。

裏庭に来るアメリカグマをハイイログマの着ぐるみで撃退

 ノースカロライナ州アッシュビルに住む男性は、自宅の裏庭にやってくるアメリカグマに頭を悩まされていた。

 アメリカグマは闘争心が低く比較的おとなしい性格だ。とは言え、頻繁に裏庭に姿を見せ、歩き回ったり寛いだりされても困るし、万が一のこともある。

 これでは安心して庭に出ることもできない。

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 そこで男性は考えた。「アメリカグマを二度と近づかせないようにするにはハイイログマ(グリズリー)しかない」と。

 ちなみに、アメリカグマよりハイイログマのほうが圧倒的に大きく、筋力も強い。

 実際にハイイログマとアメリカグマが遭遇した場合、アメリカグマはほぼ確実に逃げるという観察例が多い。

 体格・筋力・攻撃力・性格のすべての面でハイイログマが優位にあるため、直接戦った場合、アメリカグマが勝つ可能性は極めて低いのだ。

 男性は、早速全身を覆うハイイログマの着ぐるみをゲット。

 そしてその日が訪れた。またしても裏庭にあのアメリカグマがやって来たのだ。

男性は早速着ぐるみを着てアメリカグマに近づいた。

 両手を広げて威嚇する動作をすると、アメリカグマは「あ、絶対戦ったらダメなヤツだ!」と観念したのか、静かに敷地から立ち去って行った。

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 作戦成功! 満足げに被り物を取る男性。素顔もけっこうクマっぽかった。

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 だがアメリカグマは懲りずに何度も裏庭に姿を見せる。その度にハイイログマに扮した男性が出て行って追い払う、のルーティン。

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 この一見ユーモラスな映像を見た視聴者の感想はというと…。

  • このアメリカグマは、彼のことを本物のハイイログマだとは思っていないよ。本物なら二度と近づかない。ヤバそうだから逃げただけ
  • それなりに大きなアメリカグマだよね。もしこいつが本気を出したら、結果は違っていたと思うよ
  • 多分これって、僕が今まで見た中で一番クレイジーで素晴らしい、非暴力的なクマへの対処方法だ
  • 「みんな聞いてくれよ! あのハイイログマーはデカくておっかないだけじゃないんだ。ヤツは人間の家に住んでいて、人間のワイフがいるらしいんだ!」
  • 念のために言っておくけど、このやり方はおすすめしない
  • 単に変なヤツと関わり合いになりたくなかったんだろ
  • 次はクマがお腹を空かせている時に試してみて

当局ではみだりにクマに近づかないよう推奨

 なお、アメリカ合衆国国立公園局(NPS)[https://www.nps.gov/subjects/bears/safety.htm]では、アメリカグマは予測できない行動をとることがあるため、クマから距離を保つようアドバイスしている。

 ではもしクマーと遭遇してしまったら、どんな行動をとるのが正解なのだろう。

  • 落ち着いて話しかけることで、クマにあなたが人間であり、獲物ではないことを知らせましょう
  • クマはあなたをもっと見ようとして、近づいて後ろ足で立ち上がることがあります。通常、立っているクマは好奇心が旺盛で、あなたを脅かしているわけではありません
  • 冷静さを保ちましょう。ほとんどのクマはあなたを攻撃するつもりはなく、放っておいてほしいだけなのです
  • 小さな子供はすぐに抱き上げてください。
  • 大きな音や叫び声をだすと、クマはそれを獲物の出す音だと認識するかもしれません。ゆっくりと頭上で手を振り、クマに後退するよう伝えてください
  • 走ったり、急な動きをしないでください。叫び声や突然の動きは、クマの攻撃の引き金になることがあります
  • クマの鳴き声を真似したり、甲高い声でわめいたりしないでください
  • できるだけ大きく見えるようにしてください(高い場所に移動するなど)
  • 走ってはいけません。クマは上り坂でも下り坂でも、競走馬と同じくらいのスピードで走ることができます
  • 木に登らないででください。アメリカグマは木に登れます
  • 子連れのメスには近づかないでください。メスがあなたを子供にとって危険だと認識した場合、攻撃される可能性が高まります

 今回はアメリカグマのほうに闘う意思がなかったため、ラッキーだったということもしれない。単に裏庭でまったりしたかっただけなのかも?

 とは言え、毎日のように自分の家の庭にクマーがやって来るのも困りものだ。この男性の場合は着ぐるみが功を奏したからよかったものの、正しい対処法はいったいどんなものだったのだろう。

 アメリカでは基本的にクマとの共存政策がとられており、「人間がクマのいる場所に入ってきていることを自覚」した上で、クマが生活圏に入って来ないようにする対策が重視されているようだ。

 例えばゴミの捨て方に気をつけたり、料理中はニオイが外に漏れないよう注意したりといったことが推奨されているという。

 アメリカの郊外の家は、庭と外との間に塀やフェンスといった境界線がない場合がほとんどだ。だからクマが森からやって来て、庭で寛ぐといった光景もよく見られる。

 人間の生活圏に入って来たクマに対しても、状況によっては射殺や安楽死といった措置がとられることもあるがごくまれで、大抵は警察や野生動物管理局が出動して「追い払う」ことが優先される。

 他には、ゴム弾やペイントボール、爆竹などを使い、クマに「人間の生活圏は危険」と覚えさせたり、一度捕獲して遠くの山や保護区に移動させるのが一般的なんだそうだ。

References: North Carolina Man Wears Brown Bear Costume To Scare Off A Real One[https://www.ndtv.com/world-news/north-carolina-man-wears-brown-bear-costume-to-scare-off-a-real-one-8005141]

本記事は、海外で報じられた情報を基に、日本の読者に理解しやすい形で編集・解説しています。

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