
リビングにはたくさんのカンガルーたち。ドアは開いていて自由に行き来している。
なんともうらやましいが、オーストラリアだからこその光景だ。
とは言え一般家庭ではない。この家は孤児となったカンガルーやウォンバットの保護活動を行っている家族の家なのだ。
カンガルーがリビングに渋滞する日常
南オーストラリア州のカンガルーとウォンバットの保護施設「パンプキンズ パッチ カンガルー保護施設[https://www.youtube.com/@rufusthecouchkangaroo5999]」では、事故などで母親を失い、孤児となったカンガルーとウォンバットを保護し、生涯にわたって面倒を見ている。
というのも、南オーストラリア州では、孤児となったカンガルーの子やウォンバットの子を野生に戻すことは法律で禁じられているのだ。
救助されたカンガルーたちは生涯にわたり保護施設で飼育されることになる。
この規制は、野生動物の管理と保護を目的としており、特に人間によって育てられた動物が野生で適応できない可能性や、生態系への影響を考慮したものだ。
施設のオーナー夫婦は、隣接している自分の家に保護したカンガルーたちが来ることを拒まない。
そのため、裏口を開けておくと、カンガルーが自由に出入りする。
小さな時から人間の手で育てられているため、とても懐いており、勝手知ったる我が家という感じなのだろう。
お父さんと一緒にテレビをみるカンガルーもいれば、お母さんの膝の上に抱っこされて甘えているカンガルーもいる。
カンガルーが集まり過ぎて渋滞を起こすこともあるが、そんな日常に慣れ切っているようで、お父さんは全く動じずに競馬中継のテレビに見入っている。
カンガルーの寿命は飼育下で15年から25年、ウォンバットに至っては30年と比較的長生きだ。
その子たちを生涯面倒を見るとなると、大きな責任と負担が伴うが、この施設の夫婦は、ひとなつこいカンガルーやウォンバットに囲まれて暮らすことがとても幸せなのだという。
というかカンガルーたちには全員名前がついていて、女性はさも当たり前のように名前で呼んでいるのだが、よく見わけがつくなと感心する次第なんだ。
施設の様子はYoutubeチャンネルで見ることができるよ。カンガルーたちもみんな幸せそうに過ごしているよ。