
アメリカ・ロサンゼルスのシェルターに収容されていた若いハスキー犬、ナヌークは、安楽死の対象となっていた。飼い主に捨てられ、強い恐怖と不安から人に対して心を閉ざしていたためだ。
ナヌークの窮地を知った動物保護団体はすぐに彼を救出し、グッドリン一家に託した。この一家は両親と4人の兄弟姉妹で、一時的に保護犬を預かる“仮里親”活動を行っており、これまで何度も犬を救ってきた。
一家の飼う12匹の犬と、5匹の預かり犬に囲まれながら、ナヌークは少しずつ心を開いていった。本当は人に愛されたかったのだ。
この映像は、ナヌークの入浴ルーティーンである。お風呂ギライな犬も多い中、とても気持ちよさそうで、とにかくかわいいんだ。
身も心もボロボロ、飼い主に捨てられ心を閉ざしたハスキー犬
ナヌークが殺処分寸前のところを、動物保護団体「Underdog Heroes(アンダードッグ・ヒーローズ)」に救出された当初の様子は、決して楽観できるものではなかった。
体中は乾いた排泄物にまみれ、毛はひどくもつれ、警戒心から唸ったり、人が近づくと身をすくめるような行動を見せていた。
だが、アンダードッグ・ヒーローズのスタッフは、彼が本来攻撃的な犬ではないことにすぐに気づいた。その行動の裏にあったのは、「深い孤独」と「見捨てられた悲しみ」だった。
ナヌークにもう一度、人間を信じてもらう必要がある。安心して身をゆだねられる場所で、ゆっくりと心を解きほぐす時間が必要だった。
そこでスタッフが思い浮かべたのが、保護犬の預かり先として実績のあるグッドリン一家だった。
申し出を快く受けた一家は、喜んでナヌークを仮里親として迎え入れた。
家族の愛情と犬たちに囲まれ、ナヌーク本来の性格が開花
グッドリン一家は、アメリカでも有名な犬好き家族だ。両親と4人の兄弟姉妹は、12匹の大型犬を飼っており、入れ替わりでやってくる複数の保護犬たちと暮らしている。
彼らはTikTokアカウント「@thegoodhype[https://www.tiktok.com/@thegoodhype]」で、犬たちとの日常や保護活動を発信しており、多くのフォロワーに支持されている。
犬たちは家族の一員として扱われ、預かり犬も例外ではない。ナヌークにも、たっぷりの愛情とケアが注がれた。
最初は緊張していたナヌークだったが、他の犬たちと遊び、人間の手の温かさを知るうちに、次第に表情が柔らかくなっていった。
ナヌークのお風呂ルーティーンがかわいい!
そんなナヌークが大好きな時間がお風呂だ。この間は家族がつきっきりでナヌークのことだけを見つめ、体中の隅々をきれいにしてくれる。
お風呂ギライな犬も多い中、ナヌークにとってこの時間は至福の時となった。
犬用シャンプーで体をきれいに洗ってもらい、タオルで水をふき取ったらドライヤーで乾かしてもらう。
それが終わると、体の毛を丁寧にブラッシングしてもらう。さらには美顔ローラーで丘ををクルクル。
終始気持ちよさそうにしているナヌーク。歯磨きも嫌がることなく完全に家族に身をゆだね、ごり越ししてもらう。
猫がゴロゴロいうように、ナヌークもつい気持ちよくって喉から音がでているようだ。
ひどい状態で死を待つだけの孤独な犬が大変身。幸せに満ちあふれたナヌークの表情がすべてを物語っている。
この様子がTikTokに公開されると、「こんなに気持ちよさそうにお風呂に入るハスキー、初めて見た」「幸せになれる動画」、「疲れた時は毎回リピートしてる」と話題になった。
ナヌークの表情に偽りはない。完全に人間への信頼を取り戻し、安心して暮らしているようだ。
グッドリン一家はこう綴っている。
こんなに幼いのに、これまでに辛いことをたくさん経験してきた。それでもナヌークは、本当は愛情深くて、抱っこされるのが大好きで、陽気な男の子なんです
ハスキーは頑固というイメージがあるが、ナヌークはそうじゃなかった。ただ人を喜ばせたくて、一緒に過ごす時間を何よりも大切にしている。
里親のグッドリン一家は、「ナヌークの一番のお気に入りは我々に寄り添ってのんびりすること」と勝てる。
また、彼の変化を見守ってきた保護施設のアンダードッグ・ヒーローズは、「彼の変化を心から喜んでいます。グッドリン一家は、彼のような犬たちが本来持っている純粋で愛らしい性格を引き出すのが上手です」と語る。
そんなナヌークに、ついに永遠の家族が見つかったそうだ。よかったねナヌーク!もうひとりで孤独に怯えなくても大丈夫だよ。よくがんばったね!