2025年5月、インド南部ケーララ州で、一頭のアジアゾウが川にはまって動けなくなってしまったSUV、トヨタ・フォーチュナーを見事救出した。
車は既に3輪のタイヤが水に沈んだでおり、引き上げるのは困難無理な状態だ。
その力強さとたのもしい姿が、世界中の人々の注目を集めている。
川で立ち往生するSUV、救世主は象
インド南部のケーララ州で、白いトヨタ・フォーチュナーが川に入り込み、ぬかるみにタイヤを取られて動けなくなった。
3輪のタイヤが完全に水没し、通常の手段では脱出不可能に思えた現場に、思わぬ助っ人が現れた。
そのピンチを救ったのがアジアゾウだ。調教師に連れられたゾウは、車両の前方の車軸に結ばれたロープを鼻でしっかりと掴み、調教師の指示に従って力強く引っ張り始めた。
するとフォーチュナーはあっという間にぬかるみから引き上げられ、無事に地面へと引き戻された。
この時現場にいたサイード・アラヴィコヤ(Said Alavikoya)さんが撮影し、投稿しInstagramに投稿した動画には、「ティルヴェガプラ・サンカラナラヤナン。我らが愛しきゾウ」とキャプションが添えられていた。
動画は公開後すぐに注目を集め、2025年5月時点で200万回以上再生されている。象がロープをうまく操る知恵、圧倒的な力と、そして人間に力を貸してくれるやさしさに感動する声がSNS上でも多数寄せられている。
インドの多くの地域では、象は文化や宗教、そして人々の生活の中で重要な存在として扱われている。
ケーララ州では特に象と調教師の関係が深く、祭りや儀式、さらには林業など、さまざまな場面で象が活躍している。
今回の出来事は、そうした地域文化と動物の能力が組み合わさった結果であり、現代社会における「共生」のかたちを示すものでもある。











