
猫は人間の赤ちゃんに対し、かばったり守ろうとする態度をとることがある。それはオスもメスも同様で、本能的なものなのかもしれない。
大きくて頼もしいメインクーンのオス、ボウイは、新たに家族に加わった人間の赤ちゃんを常に見守っているという。
お風呂に入るときは必ずついてきて、赤ちゃんが出るまでずっと監視しているそうだ。
赤ちゃんの入浴に付き添い、見守り続ける猫
アメリカ、ケンタッキー州で暮らすメインクーンのボウイの場合、赤ちゃんが入浴すると必ずお風呂場にやってきて、ベビーバスのすぐそばでずっと見守っているという。
赤ちゃんが入浴しているお湯をペロッと舐めて、安全な水かどうかを確認している?それとも喉が渇いただけか?
ちなみにボウイは入浴時に限らず、常に赤ちゃんの後をついて回り、ガードマンならぬ、ガードキャットの役目を自らはたしているという。
それにしてもさすがオスのメインクーン。尻尾まで含めると赤ちゃんの倍以上の長さがあるぞ。
顔の大きさも赤ちゃんより大きい。こんな大きな猫に見守れていたら、赤ちゃんも親御さんもさぞ心強いことだろう。
猫がお風呂場にやってくる理由
あまり水が得意じゃない猫だが、飼い主が入浴するとなぜかお風呂場にやってくることがあるのは猫飼いの間ではよく知られている事実だ。
うちの猫も毎回ではないが、私が入浴しているとドアの前に立ちニャーニャー鳴いたり、ドアを引っ掻くので開けてやると中に入ってくる。
本来水が得意ではない猫が、家族が入浴するとお風呂場に入ってきたり、出るまでそばを離れなかったりする理由は、正確には解明されていないが、いくつかの説が考えられている。
愛情表現・社会的つながり
猫は飼い主を家族や仲間のように感じており、「そばにいたい」「見守りたい」と思っている可能性がある。特に飼い主への愛着が強い猫ほど、その傾向が強く表れると考えられる。
好奇心・探索欲
猫は閉ざされたドアの向こうや普段入れない場所に強い関心を持つ。浴室の水の音や匂いは好奇心をそそり、中を確認したいという本能がかき立てられる。
テリトリー意識・監視本能
猫は自分の生活圏(テリトリー)で起こる変化に敏感で、浴室のように閉ざされた見えない場所に飼い主が入ると、不安や警戒心が芽生えることがある。そのため中の状況を確認しようとしている可能性がある。
無事の確認
浴室は猫にとってあまり得意ではない水に満たされた謎の多い空間であるため、飼い主がそこに入ったまま姿を見せないと心配になる。無事を確認するため、そばで様子をうかがう行動につながる。
2021年の『PLOSOne[https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0257611]』誌に掲載された京都大学の研究によると、猫は音を頼りに、例え視界に入っていなくても、常に飼い主の居場所を把握している[http://常に飼い主の居場所を把握しており]という。
ふだんはそっけない態度を見せたり、気まぐれなところもあるが、実際にはすごく家族のことを気にかけているのだ。
わかりにくい愛情表現だけど、だがそれが猫の良さでもあるよね。