デスメタルは巨大なホホジロザメを魅了する。その理由とは?(米研究)

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 アメリカのドキュメンタリー番組で、ホホジロザメを引き寄せるために奇想天外なテクニックが使われていた――なんと水中にデスメタルを流すのだ。

 ディスカバリーチャンネルの『Bride of Jaws』では、「ジョーン・オブ・シャーク」と呼ばれる1.6トンもある巨大なホホジロザメを撮影しようと試みられた。


 海中にスピーカーを沈め、デスメタルの重低音を流したところ、本当にホホジロザメが寄ってきたという。
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Sharks Love Death Metal

【デスメタルの音はサメには魚がもがく音に聞こえる】

 巨大サメをおびき寄せるための秘策がデスメタルである。海中にスピーカーを沈め、重低音のラウドサウンドを流す。すると本当にホホジロザメが寄ってきた。

 この奇抜な方法は、ただの思いつきだったり、スタッフの趣味だったりするわけではない。じつはサメにとって、デスメタルの重低音は魚がもがく音に聞こえるのである。

 ホホジロザメは体の側部に並ぶ側線を通じてデスメタルの低周波をキャッチすると、そこにもがく魚がいると勘違いして近寄ってくるのだ。

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【サメハンターにはよく知られている方法】

 奇想天外だが、サメハンターの間ではよく知られた方法なのだとか。また、まき餌を使っておびき寄せるよりも、環境への負担が少ないという利点もある。

 しかも、まき餌でサメをおびき寄せる方法には、人間がいる海岸にサメが近づきすぎてしまうという問題点もある。

 たとえばノースカロライナ州のパイン・ノール・ショアーズでは、昨年の夏に8人もサメに噛まれるという事故が起きており、まき餌の禁止が検討されているそうだ。

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 ホホジロザメは「白い死神」とも呼ばれる巨大なサメで、平均で体長4~5メートル、体重は1トン前後。
体長7メートル以上の個体が発見されたという報告もある。

 人喰いザメとしても知られ、映画「ジョーズ」のモデルとなっている。

 よっぽどの空腹でない限り、人間が危害を加えなければ何もしてこないと考えられているが、主食となるアザラシと、水中にいる人間を見間違えて襲う可能性もあるんじゃないかと言われている。

written by hiroching / edited by parumo

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