タイラー・グレゴリーさんは去年の8月にアメリカ、カンザス州にある自宅の敷地内で生まれたばかりの赤ちゃんリスを保護した。
どうやら先日までその近辺に猛威を振るっていた激しい雷雨の影響で、リスは自分の巣から落ちてしまい、母リスからはぐれてしまったようなのだ。
赤ちゃんリスはとても衰弱していて、息も絶え絶えの状態。このままでは死んでしまうかもしれない。そこでタイラーさんはリスを室内に保護し、つきっきりの看護を始めた。
【嵐の夜に見つけた赤ちゃんリス】
瀕死の赤ちゃんリスを家の中に保護し、懸命に温め始めたタイラーさん。
まだ目も開いていない小さな子だったんです。体を温め、哺乳瓶でミルクをあげることから始めました。できることは全て試してみようと思いました。
とタイラーさんは当時のことを振り返る。
タイラーさんはミュージシャン、彼女は家で美術関係の仕事をしており、スケジュールに融通が利く。つきっきりでリスのお世話をすることができた。
幸いにも赤ちゃんリスは危機を脱出。目に見えて元気になっていった。
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【元気になったアニーは好奇心旺盛のやんちゃなリスに】
アニーは数週間の間、温熱パッドが敷かれたケージの中で快適に過ごした。いつの間にか少しずつ体も大きくなって活発になってきた。
瀕死の状態だったアニーは、元気になると好奇心の塊と化した。見るものすべてに興味を示し、あっちにちょこちょこ、こっちにちょこちょこ。
そこでタイラーさんはアニーを庭に出して歩かせた。こうすることで、アニーは自然に帰る時、急な環境の変化に怯えなくて済む。
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緑の世界に慣れたアニーは、どんどんリスらしくなっていった。自分の脚力を試すかのように木の柱から郵便ポストまでジャンプしたりするやんちゃな姿も見せるようになったという。
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【甘えん坊で人懐っこいアニー】
自然に慣れ、緑の中を走り回るアニー。だがどんなに遠くへ連れ出しても、アニーはタイラーさんの姿を探し、彼のもとに戻ってきてしまう。
タイラーさんだってアニーがかわいくてしかたがない。
アニーは保護してから家で育つうちに、我々の想像以上に私たちに懐いてしまったようなのです。
家の中も自然の中でも、アニーは思い切り走るのが好きなんですが、必ず私たちのもとに戻ってくるんです。庭で仲間のリスを見かけた時は、私の肩に乗っているアニーに“ほら、お友達だよ。ご挨拶しなさい”と言っているんですけど・・・
保護者の複雑な心境をタイラーさんはこぼしていた。
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やんちゃで甘えん坊のアニーは、タイラーさんの髪の毛をかき分けたり、彼の肩に乗るのが大好きだ。だがタイラーさん以外にも仲間を作っていた。タイラーさんの飼っている犬である。犬の腰に乗ってあちこち探検もしていたそうだ。
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【野生へ返す環境は整ったが・・・】
そして11月、アニーは初めて自分の力で木に登った。これは大きなステップアップだ。タイラーさんも、アニーがリスらしく素早く木に登る姿を見て、アニーの自立の日がそう遠くないことを実感していた。
しかし不安定な天候が続き、なかなかアニーを外に出せなくなってしまう。
アニーはリスとしての目覚めが遅咲きでしたので、厳しい冬の気候の中アニーを放つのは不本意でした。
アニーのケージはまだ室内にあったので、天気のいい日はケージを外に出して、気候に慣れるようアニーに日差しの変化を教えていました。
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タイラーさんとしては、無理やりアニーを自然の中に置き去りにはしたくない。アニーが自らの選択で家から出ていくというのが理想だ。そのため、外に出た時のアニーのケージのドアは常に開けた状態にしていた。
寂しいけれどそのまま野生に戻っていくならそれが巣立ちの時なのだ。
私たちはアニーが巣立つことに関してとても神経質になっていました。アニーがケージの中からいなくなることなんて考えたくない。けれどもこれはアニーに必要なこと。そう自分に言い聞かせていました。
アニーは家の中で甘やかされている赤ちゃんリスでなく、一人前のリスになってきていたのは明らかだったんです。
とタイラーさんは別れのつらさを語った。
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【そしてついに別れの時。アニーは自然に帰っていった】
そして今年の3月、温かいある日にアニーはいつものように開かれていたドアから、林の中へ走っていった。その日アニーが戻ることはなかった。
タイラーさんカップルは「アニーが遠くの大学に行ったと思えばいいよね」などと冗談めかせて別れのつらさを吹っ切ろうとしていた。
こうして1週間ほどが経った。アニーはついに自然界に戻っていったのだ。
【アニーは家族を忘れていなかった!度々顔を見せにやってくるように】
と思っていた矢先・・・
ふらりとあの小さな影が戻ってきたのだ!
ある日ドアを開けたらそこにはアニーがいて、これまでそうしていたように、あたりまえのように肩に登ってきたんです!
とタイラーさんは再会の驚きと喜びを語った。
アニーにとってタイラーさんのお宅はスイートホーム。
そこにはおいしいご飯とやさしいパパママ、犬兄さんが待っている。アニーがここを忘れてしまう理由なんてなかったのだ。
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この時、アニーの久しぶりの訪問は小一時間という短いものだったが、タイラーさんはアニーと再会できたことをとても喜んだ。
アニーが元気でいてくれてすごくうれしかった。恥ずかしながら、まるで我が子のことのように毎日心配していました
とタイラーさん。
だがこの日だけではなかった。それ以来、ほぼ毎日、短い時間ではあるが、アニーはタイラーさんの家に顔を見せにやってくるようになったという。
甘えん坊のアニーは相変わらずタイラーさんの肩に乗るのが大好きだ。木の実をもらうとうれしそうにそれを食べる。
アニーは本籍を自然界にうつしたが、住民票はタイラーさんの家のままにしてあるようだ。だが、タイラーさん一家も、元気な顔を見せに帰ってきてくれることがうれしくてしかたがないという。
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この異種間親子愛に海外掲示板Redditも賑わっていた。
・
よくやった!君んちの庭にアニーの赤ちゃんがきっとたくさん来るよ。
・よかったね。あなたたちってすごく心が優しいんだね。アニーは自分で出て行ったの?少し気になった。
→そうだよ。ケージを外に出して、ドアを開けておいたんだ。お別れの時はつらかったけど、今日また会えたから本当に良かった。
・なるほど…自然界にきちんと慣らしてから彼女自身に旅立たせたんだね。もう一つ質問!再会するまで何日くらいアニーは留守にしてた?
→3~4日かな。僕は普段夜中に作業してるんだけど、その時間帯は来なくって、きちんと僕が活動開始する午後に来る。うちに来た後はどこかにまた出かけていく。自立していくアニーのことを誇りに思うよ!
・すっごく大きいふわふわのリスだね。
→・冬の間に贅沢しちゃったかな。備蓄しすぎたみたい…
・アニー元気そうだね!リスの救世主よかったね。
など、みんながアニーとタイラーさんの再会を喜んでいたようだ。帰るべき家があり、自然という学び舎もある。アニーはとても幸せなリスなのではないだろうか。
References: Instagram/The Dodo/など / written by kokarimushi / edited by parumo
記事全文はこちら:瀕死の状態の赤ちゃんリスを保護。無事に育て自然に帰したはずだったが、リスは家族たちを忘れていなかった http://karapaia.com/archives/52273062.html











