
フィリピンではジープニーと呼ばれる乗り合いタクシーが町中を走っている。時刻表はなく、始発地においてある程度人が集まり次第発車する。
走行中も、天井を叩いて運転手に知らせれば、希望の場所で降車することができる。
ケソン市でジェイピー・バルセロナさんは、あるジープニーに乗った。すると近くにいた野良犬が一生懸命そのジープニーを追いかけ始めたのだ。
停車のたびにジープニーに乗ろうとするも失敗。それでも必死に車の後ろを走り続けた結果、運転手は根負けしてその犬を乗せることに。ジェイピーさんはその奮闘をずっと見ていた。そして彼は4本足の同乗者を歓迎した。
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Funny Dog 2019: Stray dog chases bus until driver adopts her | Funny videos 2019 by Break
【ジープニーの後ろを追いかけてきた野良犬】
ジェイピーさんは道端に一匹の野良犬が座り込んでいるのを見た。特に気に留めることもなくジープニーに乗ったのだが、発車したとたん、その野良犬が一生懸命タクシーを追いかけてくるじゃないか。まるで乗り遅れた乗客のようだ。
「野良犬は最初道に座ってたんですけど、ジープニーが動き出すとまるで自分もジープニーに乗りたいみたいに急に走り出したんです。」とジェイピーさんは語る。
【野良犬は乗車を試みて、何度失敗しても諦めなかった】
実にこの犬は根気強く走り続けた。
実際6度もジープニーに乗ろうと試みたのだから。毎回ジープニーがスピードを緩めると、野良犬はそのたびにステップに前足をかけ乗ろうとした。しかしジープニーは発車してしまいうまく乗れなかったのだ。
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運転手は、「万が一この野良犬が乗客を噛んでしまったりなどしたら…と考えて少し不安でした。」とコメントしている。運転手も乗客の安全、そして道路の安全を守るべく気を使って運転していたのだ。
「フィリピンでは犬が車を追いかける姿はあまり見かけません。なので驚いてしまって。」とも語った。
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【その必死さに胸を打たれて運転手、犬を乗せる】
何キロも全力で車を追いかけているのだ。いくら犬とはいえ疲れただろう。だけれども、その犬は諦めなかった。
その姿にバスの運転手の胸は打たれた。ついにジープニーは四本足のお客のために予定外の停車をしたのだ。
しかし今回、犬はさっきまでのようにステップに足をかけたりはしなかった。まるで乗車許可を待つかのようにジープニーのステップのそばで息を切らせて座っていたという。
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そしてついにこの野良犬は乗客として認められ念願のジープニーに乗車。大人しく座って、そよ風を味わっていたという。
「あの子はジープニーに乗ると、次第に気持ちよくなってきたのかうとうとお昼寝しだしました。ジープニーが止まってもバスから降りたがらなかったんですよ。」とジェイピーさんはコメントしている。
なぜ犬は、このジープニーを狙って追いかけ続けてきたのか?もしかして運命の出会いが待っているとわかっていたのだろうか?
【ジープニーの運転手、この野良犬の飼い主に!】
今や古臭い考え方かもしれないが、「ほしいものを手に入れるまで必死に努力する」この姿勢はどうやらジープニーの運転手には有効だったようだ。
必死にジープニーを追いかけてきた犬の様子、ジープニーの中で礼儀正しくふるまう様子に心を打たれたどころか、心奪われた運転手はこの頑張り屋さんの犬の飼い主となる決意をしたという。
きっとこの乗り合いタクシーのマスコットキャラのようになり、人気者になるんじゃないだろうか。
written by kokarimushi / edited by parumo
記事全文はこちら:フィリピンの乗り合いタクシー「ジープニー」を追いかけ続けた野良犬、その必死さに根負けした運転手は犬を乗せることに。更には飼い主になった!(フィリピン) http://karapaia.com/archives/52274979.html
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