
大胆不敵な出来事が起こりがちなことから「おそロシア」なんて呼ばれ方もすっかり定着しているロシアでは(関連記事)、泥棒だって大胆すぎるほどに大胆である。
ATMマシンにプロパンガスをぶち込んでボンッ!と破壊して金銭を強奪する手口が横行したこともあったが(関連記事)、また信じられないような強盗事件が発生してしまったようだ。
5月中旬、フィンランドとの国境近くにあるムルマンスクのオクチャブリスカヤで、地元住民は驚きの光景を目にした。
まさかの鉄道橋の中央部分がすっぽりとなくなっていたのである。金属くず強盗の仕業と見られており、盗まれた部分の長さは約23m、重さはなんと約56トンだという。
【廃線となっていた鉄道橋がいつの間にか消えていた!?】
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Украли мост в Мурманске
盗まれたのは、ウンバ川にかかっていた鉄製の鉄道橋。かつては近隣のプラントからレアアース(希土類元素)を運ぶために使われていたが、すでに廃線となっていた。
鉄道橋がなくなっているのを発見した地元住民は盗まれたと推測して、すぐにキロフスク警察に届け出た。
ロシアでは昔から、金属くずはお金を得るのに格好の獲物だとして泥棒から人気が高い(?)からだ。
しかし警察はそんなやつおらんやろぉ~!と取り合わず、橋の所有者が撤去したのだと考えたらしい。
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【真ん中がすっぽりと抜けた鉄道橋がロシアのSNSで話題に】
事態が一変したのは、真ん中がすっぽりとなくなった鉄道橋の写真や動画がロシアのSNS・VK(フコンタクテ)などで大きな注目を集めたことだった。
地元メディアも
自然現象ではこんな風に橋がなくなることはないだろう。金属くず泥棒はおそらく構造物を川の中へと落とし、その後でゆっくりと分解して運んだのだろう
などと報道。
いよいよ警察も「正体不明の人物が金属製の構造物を盗んだ」と正式に発表して、強盗事件として捜査が開始されることになった。
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【過去にはさらに凄まじい重さ200トンの橋梁が盗まれたことも】
老朽化か何かの原因で中央部分が川の中に落ちてしまったのでは?と思うほど真ん中がキレイになくなっているが、周辺にはそれらしき破片などはなかったそうだ。
損失額は約100万円とされているが、もし見つかったとしても元通りに戻してもらうなんてことはたぶん不可能だろうな。
ちなみに今回の強盗事件で「おそロシア」とかいってちゃあダメダメ。2008年、ロシアではさらに凄まじいことに重さ約200トンもの橋梁が盗まれたのだ。
こちらの事件の犯人は無事に逮捕されたそうだが、そもそも橋を丸ごと盗むっていう発想がすごすぎない?
References:Indian express / Fox news / YouTubeなど / written by usagi / edited by parumo
記事全文はこちら:ロシアの泥棒はスケールでかい。鉄道橋をごっそり盗むという暴挙に! http://karapaia.com/archives/52275326.html
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