自転車選手がトレーニング中に出会った子猫はか細い声で助けを求めていた。子猫を乗せて病院まで高速漕ぎ


 イタリアのプロの自転車選手ニコロ・ボニファツィーノさんは今まで数々の競技で賞を勝ち取ってきたサイクロニストだ。しかし今回得たものはいまだかつてないほど大切なものだという。


 先月、ニコロさんが郊外を20キロ走りぬくというトレーニングを友人と行っていた時に、何やら聞きなれないか細い声が聞こえてきたという。どうやら近くにある雑木林の中から聞こえるようだ。

 まるで助けを呼ぶかのようなその声が気になったニコロさんは自転車を降り、雑木林の中を捜索することに。するとゴミ袋のそばに子猫がいたという。

【サイクリングのトレーニング中に聞こえたか細い声の正体は猫!】

 辺りに建物や民家はなく、ひと気もなかったという。そんな場所から聞こえてきた小猫からのSOSサインをニコロさんは聞き逃さなかった。

 どうやら捨てられてしまったのだろう小猫の健康状態は芳しいものではなさそうだった。しかし辺りには動物病院はおろか民家ひとつもない。

 こうして、ニコロさんの20キロのトレーニングは違った意味を持つものに変わっていった。小猫を安全に、しかしできるだけ早く動物病院に運ぶというミッションを持ったものになったのだ。

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【辺りにひとけはない。動物病院への旅が始まった】

 「猫は明らかに体調がよくなさそうでした。
なので救急で運ぶことにしたんです。」とニコロさんは語った。

 救急車を待つまでもない。ニコロさんは愛車にまたがり、片手に小猫をそっと抱え、できうる限り安全に、そしてできうる限りの速さで一路動物病院を目指した。

 数時間の自転車の旅で、変化が起きたのは小猫の方でなくニコロさんだった。どうやらこの小猫を病院に届けるという使命感は、いつの間にかニコロさんの中で庇護欲と変わり、小猫に魅了されていくこととなった。

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【そして芽生えた父性、小猫を家族に迎え入れる】

 そうして小猫は無事に動物病院へ送り届けられた。子猫は瀕死のところを無事に生き延びることに成功した。そして小猫の診察が終わるまでの1時間を待つ間にニコロさんは一つの決断を下していた。

 それは、この小猫の父さんになって我が家に一緒に帰ること。

小猫が無事なことが分かってほっとしました。実はこの子を運んでいる間に既に心は決まっていました。この子を飼おうと決めたんです。

と自分の中の父性誕生の瞬間についてニコロさんは振り返っていた。
 
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 現在、小猫はニコロさんとニコロさんのパートナーのもとすくすくと育っているとのこと。たくさんの愛情を受けて日々愛らしい猫へと成長中だそうだ。

とてもいい子です。すごく元気に走り回ってますよ。フランス語でキスを意味するビズーという名前を付けました。

とニコロさんはコメントしている。

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 ニコロさんのお家に慣れてきたビズーは、先住犬とも挨拶を済ませたようだ。

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 ひとけのない森の中に置き去りにされてしまったビズーにニコロさんが気づかなかったら…と考えるとぞっとしてしまうが、今では救急車並みに素早いパパのニコロさんのもと安全に暮らしているという。

 道をさまよう捨て猫や迷い猫が道路を走るサイクロニストに発見されやすいのは不思議はないのかもしれない。過去にもサイクリストが猫を拾った事案はある。

・サイクリング中に迷い子猫に遭遇。
ウエアの中に子猫を収納しお持ち帰り。一生一緒にいることを誓ったイケメンサイクリスト(ブラジル)


 あるいはたまたまニコロさんが子猫の発するSOSに気づけるタイプの、選ばれし人間だったのかもしれない。なにはともあれ、命拾いしただけでなく素敵な家族も手に入れた子猫のビズーがすこぶる強運だということは事実だろう。

 そんでもってニコロさんが、猫に好かれるヒゲメンだったことは言うまでもないかな。

References: Instagram / written by kokarimushi / edited by parumo

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