
近年世界各地で懸念されているミツバチの全滅を防ぐため、バス停にミツバチの立ち寄り所を設けたオランダの取り組み(関連記事)は記憶に新しいが、この流れを汲む次世代のバス停デザインが話題になっている。
フランスの設計企業が提案する「Hotel Bus Stop」は、虫たちの宿泊所になるバス停で、生物多様性をもたらす工夫がなされている。
【昆虫のホテルになるバス停】
フランスを拠点にするデザイン企業Studio NABは、都市に生物多様性をもたらす次世代のバス停「Hotel Bus Stop」を提案している。
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このバス停はリサイクル素材でできていて、屋根で植物を栽培し、花粉を媒介する昆虫のホテルとして機能する。
こうした工夫で消えゆく生物の増加を促進し、人間とのつながりを取り戻す役目を果たすのだ。
【消える生物を保護し、多様性を防止する役割】
Hotel Bus Stopは以下の目的に役立つよう設計されている。
・花粉を運び、受粉を行う在来昆虫の増加を促進。
・大人や子どもが自然にふれる機会を増やし環境意識を高める教育を推進。
・ボール紙、ステンレス鋼など再生材料から成る建築物の展示スペース。
・植物が覆う屋根や壁を利用した都市の緑化を広め、大気汚染を改善。
・バス停周辺のメンテナンスにかかる雇用の創出。
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ちょっとした待ち時間の合間に生物に慣れ親しむ機会をくれるバス停。
このささやかな建築物が都市の人と昆虫との懸け橋となり、生物多様性を食い止める新たな手段になるかもしれない。
References:inhabitat / studionabなど /written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:生物多様性を間近で観察できる。
人間のバス停を昆虫たちの宿泊所にするという発想(フランス) http://karapaia.com/archives/52277189.html
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