
今月初め、太平洋のベーカー島付近を調査していた深海探査船ノーチラス号が次々と変形する奇妙な生物の姿をとらえた。
探査機の前に現れたこの生物は、深海に生息するディープスタリアというクラゲで、クラゲによくある触手はないが袋のような体を自在に操り捕食するという。
まるで実体がないゴーストのようにとらえどころのないクラゲ。その一風変わった動きを見てみよう。
[動画を見る]Translucent Deepstaria Jelly Whorls With Resident Isopod | Nautilus Live
【深海で変幻自在なクラゲと遭遇】
水深790mを潜行中の探査機の前にふわりと現れたディープスタリアクラゲ。
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推進装置の水流を受けながら、丸まったり伸びたりと自在に変形
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レジ袋?触手が無いから余計別物に見えてしまう
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ディープスタリアクラゲ(Deepstaria Jelly)はミズクラゲ科に属するクラゲだが、一般的なクラゲにみられる触手は無く、大きく広がる袋状の体で獲物を閉じ込める。
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幾何学的な模様は、クラゲの傘の上にある胃に栄養を運ぶ網目状の水管で、体をめいっぱい広げても栄養がいきわたるようになっている。
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【共生or寄生?謎の赤い甲殻類にも注目が】
一方クルーはクラゲの体内に納まっている真っ赤な生物にも注目。これは甲殻類(等脚類)の一種だが、このクラゲとの関係はちょっとわからないとのこと。
よく見たら動いてる。ウオノエみたいな生物か?
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共生なのか寄生なのかも不明だが、この甲殻類が捕食者から身を隠しつつクラゲの一部を食べている可能性もあるという。
【ユニークな深海生物を期待する科学者たち】
現在ノーチラス号は太平洋離島海洋国定公園を調査中だ。およそ130平方キロにわたる広大な深海保護区を巡り、観察と記録を続けている。
深海にはどんなに変わった生物だって存在しうる。
ノーチラス号の海洋学者たちはこのクラゲのようなユニークな生物との遭遇を何よりも楽しみにしている。
References:written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:変幻自在!様々な形に姿を変える奇妙な生き物「ディープスタリア」とその中にある赤いものは? http://karapaia.com/archives/52282178.html
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