葛飾北斎の波の絵を年代順にならべてみた


 日本のみならず世界的にその名を知られている江戸時代後期の浮世絵師といえば葛飾北斎である。

 風景画から春画まで数多く生み出し、はっきりとは分かっていないが挿絵なども含めれば生涯で3万点もの作品を残したともいわれている。


 そんな北斎の代表作のひとつが、海外では「ビッグウェーブ」と呼ばれている「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」だ。

 名所浮世絵揃物「富嶽三十六景」全46図中の1図であり傑作中の傑作だが、このビッグウェーブにたどり着くまでには天才にも紆余曲折があったようだ。
【北斎の波をテーマにした作品を年代順に並べて鑑賞】

 昨年9月、日本のツイッターユーザーである@tkasasagiさんのツイートが海外ネット民の間で大きな話題を呼んだ。

 北斎の波をテーマにした4作品を年代順に並べて紹介したもので、その進化の様子がよく分かる!と注目を集めた。

 そして最近、今度はアメリカのツイッターユーザー、@41Strangeさんが、北斎の波をテーマにした3作品を並べて紹介。またまた大きな話題を呼んだ。

【天才による「ビッグウェーブ」誕生までの長い道のり】

 それでは、北斎の波をテーマにした6作品を年代順に見てみることにしよう。

1. 1797(寛政9)年、北斎が37歳頃に描いた「江ノ島春望」
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2. 1803年(享和3)年、北斎が43歳頃に描いた「賀奈川沖本杢之図」
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3. 1805年(文化2)年、北斎が45歳頃に描いた「おしおくりはとうつうせんのづ」
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4. 1831(天保2)年、北斎が71歳頃に描いた「富嶽百景 神奈川沖浪裏」
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5. 1834(天保5)年、北斎が74歳頃に描いた「富嶽百景 海上の不二」
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6. 1845(弘化2)年、北斎が85歳頃に描いた「怒涛図 女浪」の一部
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 「江ノ島春望」のころにはまだまださざ波程度だったが、徐々にビッグウェーブ化しているのがよく分かるんだ。

 北斎のような才能溢れる人物でさえビッグウェーブまでにはきっとさまざまな困難があったんだろう。諦めずに続けることって大切なんだね。

References:Designtaxi / Twitterなど / written by usagi / edited by parumo

記事全文はこちら:葛飾北斎の波の絵を年代順にならべてみた http://karapaia.com/archives/52282208.html
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