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ネットではおいしそうな食べ物の画像がいくつも投稿されている。いわゆる「飯テロ」ってやつだ。
うっかり見てしまうと夜中だというのについつい何かを食べたい衝動に駆られてしまう人も多いのではないだろうか?
「花より団子」や「色気より食い気」という言葉があるが、実際にそれが脳の神経レベルで組み込まれている人たちの存在が明らかとなったようだ。
ある研究によると、一部の人たちは、セクシーな画像よりも食べ物の画像に対して神経が強く反応するのだという。
【ネット上における1日6万2000件もの飯テロ案件】
『Psychophysiology』に掲載された研究は、肥満につながる神経心理学的なメカニズムについて新しい洞察を与えてくれる。
研究の著者は次のように記している。
「#foodporn(魅惑の食べ物)」というハッシュタグでは、1日に6万2000枚以上もの写真が世界中にシェアされている。
[画像を見る]
こうした画像は美味しそうだが、高カロリーな食品を魅惑的に演出しているが、これらは不適切な食事パターンをうながし、現代社会の肥満問題にもつながっていると考えられている。」
食欲をいたずらに刺激する写真や動画などは”飯テロ”なんていわれたりするが、それが肥満問題にも関係するというのならば、リアルに困ったものなのである。
【食べ物の魅力に抗えない脳を持つ人々の存在】
研究によれば、肥満の人が食事をきちんとコントロールできていない理由としてよく挙げられる仮説は、「食事に関連する刺激が異常なまでに脳の食欲系を活性化して、抵抗できないほどの食欲を喚起するため」というものだそうだ。
そこでこの研究では、アメリカ・ヒューストンの都心部で募集した49名を対象に、一連の画像を見てもらい、そのときの脳の電気活動を測定するという実験が行われた。
画像は食べ物やセクシーなもの以外にもさまざまなものが提示されたのだが、食べ物の画像が提示された場合は、参加者の手の届くところにM&M'sのチョコレートが置かれた。
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【セクシーよりも食べ物】
特に注目されたのは、「後期陽性成分(LLP)」という神経的マーカーだ。これはその人が目から入ってくる視覚的刺激にどのくらい注意を向けているのかを表している。
実験中のLLPの反応に基づくと、参加者をふたつのグループにわけることができた。
セクシー画像よりも食べ物が出されるというサインにLLPが大きく振れたグループと、その反対に食べ物が出されるサインよりもセクシー画像に強く反応したグループだ。
そして、両グループが食べたチョコレートの量を比較してみたところ、前者は後者よりも2倍以上食べていたことが明らかになった。
どうやら花より団子脳、色気より食い気脳というものが実際に存在するらしい。みんなの脳はどうだろうか?
References:Study finds some individuals display larger brain responses to food-related cues than to erotic images/ written by hiroching / edited by parumo
記事全文はこちら:セクシーな画像よりも食べ物の画像に反応してしまう「花より団子」脳の存在が明らかに(米研究) http://karapaia.com/archives/52283119.html
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