道路脇で救出された子猫、警察に届けられ署長が恋に落ちる。自らが飼い主となり署に勤務するように(アメリカ)


 つぶらな瞳の愛らしい猫ズは意図せずして国家権力を懐柔しがちだが、ここにまた1匹、温かな我が家と仕事をゲットしたトラ猫がいるようだ。

 7月のことである。
アメリカ・ノースカロライナ州モックスビルへ向かうため州間高速道路40号線を自動車で走行していた男性が珍しいものを目にした。

 工事中のため渋滞が発生しており、なかなか進まないなぁなどと思いつつ何気なく窓から外を見ると道路脇に生後5週間ほどの子猫がいたのである。

 このままでは子猫が自動車にひかれてしまうかもしれない、と心配した男性は急いで子猫を救出。モックスビル警察署へと連れて行き、助けを求めたんだ。
【高速道路の脇で発見され保護された子猫が警察署へ】

 親切な男性によりモックスビル警察署へと連れてこられたとき、子猫はノミがたかって汚れがびっしりと付いたひどい状態で足を引きずって歩いていた。

 勤務中の警察官がすぐさま心当たりをあたったが子猫を引き取ってくれる人はなく、警察署長のパット・レーガンさんが地元の獣医に連れて行くことになった。

 精密検査を行ったところ子猫の足は骨折しておらず、先天性変形であることが判明。だが歩行に問題もなく、痛みもないようで、健康状態にも問題はなかったようだ。

The Adventures of Pawfficer Moxieさんの投稿2019年7月18日木曜日


【警察署長自らが飼い主に名乗り出る】

 子猫のあまりの愛らしさに警察署長のパットさんはメロメロとなり、「モクシー」と名付けて我が家に迎えることにした。

 すると妻のブランディさんをはじめレーガン一家はモクシーちゃんのことがすぐさま大好きになり、またモクシーちゃんも最初は緊張していたが徐々にリラックスしたとのこと。

Someone has displaced the mouse and made the mousepad her bed!

The Adventures of Pawfficer Moxieさんの投稿2019年7月19日金曜日


【警察猫として署に勤務、有能さを発揮】

 肢体が不自由ではあるがほかの猫と同じように何でもできて、オフィサー(警官)ならぬ「パウフィサー(Pawficcer)」として警察署に勤務することも決定。

 モクシーちゃん自身もやりがいを感じているらしく、机の上で遊んだり署内をうろうろしたりするほか、パソコンのキーボードの上に乗って異常がないかチェックしたりもするという。


 また、誰かがストレスを感じているとすぐさまヘルプに向かい、その腕に抱かれてバツグンの癒やし効果を発揮するのだとか。

The Adventures of Pawfficer Moxieさんの投稿2019年8月21日水曜日


【虐待を受けた子どものための施設でも活躍するモクシー】

 モクシーちゃんの活躍は警察署だけにとどまらない。ブランディさんは虐待を受けた子どもたちのための施設・The Dragonfly House Children's Advocacy Centerで働いており、モクシーちゃんはそこで子どもたちも助けている。

 ブランディさんは

モクシーを見つけてくれる人がいなければ、そしてモクシーが我々を信じなければ、今日のような日はこなかった。これは私たちがサポートする子どもの多くにもいえること。モクシーは子どもたちに自分の価値を再確認するための手助けをしてくれる

とコメントしている。

The Adventures of Pawfficer Moxieさんの投稿2019年10月4日金曜日


 発見時、まだまだ子猫だったモクシーちゃんだが日ごとに立派に成長しているようだ。今後の活躍が気になる人は「パウフィサー」のフェイスブックページをチェックしてみよう。

written by usagi / edited by parumo

記事全文はこちら:道路脇で救出された子猫、警察に届けられ署長が恋に落ちる。自らが飼い主となり署に勤務するように(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52283266.html
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