
その形状はまさにモップ。長さ1mは超えるであろう、ちょっと大きめのモップが水に浮かんでいるように見える。
見方を変えれば時折海岸に打ち上げられる謎生物のようにも見える。
でもこれ自力で動くんです。というか泳いでるんです。
さて、既にこのもふもふした白っぽい謎の生命体の正体がわかっちゃっている人も多いと思うが、その全貌をあばいていこう!
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Adorable Dog Keeps Cool in the River
【コモンドールが川を泳いでいた!】
その正体はコモンドール。モップのような、ドレッドヘアのような、長いロープ状のモコモコしたむく毛が特徴の大型犬である。
リトアニアにあるネムナス川(ネマン川)を浮遊しているかのように泳いでいるこのコモンドールは、同国カウナス市に暮らすギンタレーさんが飼っているハンガ(メス)。このユニークな姿が話題となりネット上でセンセーションを巻き起こしたという。
【長年の夢だったコモンドールとの暮らし】
ギンタレーさんは、一度見たら忘れない魅力を持つコモンドールに長年心を奪われていた。
子供の頃にコモンドールの写真が載ったポストカードを見て以来、その雄大で存在感のある姿に強く惹かれ、ずっとポストカードを保管し続け、「いつかコモンドールを飼いたい」という夢を持ち続けていたのだ。
念願かなってその夢がついに実現。ハンガを家族に迎え入れ、充実した日々を送っている。
歩道に座り込むハンガ。
まさに巨大モップの様相を呈している。
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【ペットとしては珍しいコモンドール】
コモンドールは古くから存在する犬種で、もともとは羊などを守る護畜犬だった。近年はドッグショーでも人気が高いが、特徴的な毛のお手入れが大変なことから、ペットとして飼育されているものは珍しい。
ギンタレーさんの住む地域でもコモンドールは珍しく、ハンガは道行く人の注目を大いに集める存在となっている。
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通りすがりの人たちからは、そのユニークな姿を「是非写真に」と、常に撮影を求められるとギンタレーさんは言う。
注目を浴びることを避けるために夜に外出しなければならないこともあります。ハンガはとても保守的な犬で、知らない人には警戒心が強いのです。あまり多くの人から注目されてしまうと、緊張してしまう癖があります。
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現在もハンガリーやアメリカでは実用犬として使われているようだが、コモンドールの気質はまさに家畜を守るために形成されたものなのだ。
ギンタレーさんの言うように、コモンドールは物事が正常で穏やかな時には落ち着いているが、一旦問題を察知すると大胆に(家畜の)群れを守るとされ、コモンドールは独自に決断を下して独立した行動を行うよう習性があるそうだ。
そのため、飼育となるとそのサイズやパワー、スピード、気質などから服従訓練は必要不可欠となり、通常は生後4~8か月頃の早期に訓練をするのが適切とされている。
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【子犬の頃はプードルのような毛並み】
コモンドールの子犬は、成犬のようなユニークな姿をしておらず、テディベアカットを施したプードルのようなふわふわカールの毛を持っており、1歳に達するとマットでロープ状に絡まった毛になるとされている。
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【飼い主はペット・グルーマー】
本来、そのゴワゴワしたモップのような毛並みは、狼などと戦う際に牙が体に入らないようにするためとも言われているほど厚く、ドレッド風に絡まった毛の中は3重構造になっている。
汚れやすいが毛がほつれるのを防ぐためのシャンプーやブラッシングが頻繁に出来ず、毛を個々に分離させるためにどうしても人間による手入れが欠かせないことが、訓練の点以外に飼育が大変な理由だとも言われている。
しかし、ハンガの場合は幸運だ。なんといってもギンタレーさんがペット・グルーマー(ペット美容師)だからだ。
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ハンガがネマン川を泳ぐ姿は世界中に拡散され、ネットを震撼させた。
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ハンガがゆっくりと川に入っていき、一旦泳ぎ始めるとその姿は大きなモップか、時折海岸に打ち上げられる謎の生物のようだ。
他にもギンタレーさんは、インスタグラムにハンガの日常の様子を投稿しており、現在アカウントは7000人以上のフォロワーを抱えている。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:モップ?謎生物?川を泳ぐもふもふした白い生命体の正体は!(リトアニア)? http://karapaia.com/archives/52285021.html
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