高確率で巨大生物に遭遇しがちといわれるオーストラリア。そこで目撃された虫同士の対決シーンがネットユーザーを震え上がらせている。
巨大なハチがさらに巨大なクモに襲いかかる悪夢のような光景。これはシドニー在住のユーザーが激写して投稿したものだ。
ついでにいうと、対決が繰り広げられていた現場は彼の自宅だったという。
あまりに衝撃的なこのシーンはただちにネットを席巻。海外掲示板をかつてない恐怖に陥れた。
【ネットを震撼とさせた巨大ハチVS巨大蜘蛛】
先日、Redditユーザーspace_monsterが海外掲示板にこんな写真を投稿した。彼はシドニーの家に帰宅した時にこの光景に出くわしたという。
got home from work to find this Tarantula Hawk wasp carting off a huntsman spider (Sydney, Australia) from r/pics
メディアによるとこのハチはベッコウバチ科に属するオオベッコウバチの一種らしい。世界最大級といわれるこの種のハチは体長なんと6cm以上もある。
相手の蜘蛛はそれ以上に大きく10cm超えてるだろこれ!って話だが、この巨大蜘蛛はハンツマンスパイダー(Huntsman spider)と呼ばれるアシダカグモの一種だ。
【タランチュラを好んで狩る巨大ハチ】
こんなに大きな蜘蛛相手では、けた外れに大きいハチでも太刀打ちできないように見える。
だが実はこのハチは自分の大きさを過信してギガサイズの蜘蛛との戦いに挑んだわけではない。
[画像を見る]
オオベッコウバチはその特殊な生態から、海外における巨大蜘蛛の俗称でもあるタランチュラの天敵として知られている。
狩蜂とも呼ばれる彼らは、自身より大きな蜘蛛を翻弄して毒針を刺し、全身を麻痺させたのちに卵を産み付ける。すると蜘蛛の体内で孵化した幼虫がその内臓を食べながら育つ。
こうした生態から、この種のハチはタカのようにタランチュラを狩るタランチュラホーク(Tarantula hawk)の異名をもつ。
この種のハチが好むのはオオツチグモ科の蜘蛛といわれるが、今回の個体はこのハンツマンスパイダーに狙いをつけたようだ。
【獲物を無力化するハンツマンスパイダー】
一方、この巨大なハンツマンスパイダーは全長およそ17cmほど。特定の獲物にとって毒になる液を注入して無力化する破壊的なスキルをもつ。
[画像を見る]
この種の蜘蛛は、獲物以外の生物への明確な攻撃性は認められておらず、日本においてはゴキブリの天敵である益虫とみなす向きもあるが、海外では防御反応から人間に深刻な咬傷をもたらす種ともいわれている。
ただし研究者によると、それらの被害報告には蜘蛛そのものへのショックや個体の見間違えなどが含まれるという。
ともあれ、今回の一件では巨大ハチが勝利したようだ。
【ユーザーからはオーストラリアで納得!の声多し】
もはや日本のスケールでははかり知れない巨大昆虫の対決。
この件に関する海外の反応は...
・サムネの時点でもうオーストラリア
・ハンツマンスパイダーはどこでも生息できるから家を出たところで安全は保障されない。自分はドイツ在住だけど、ウィキペディアによるとこの国どころかヨーロッパのあちこちにも普通にいるらしい。
・こんなもんに出くわしたら真っ先に家を燃やす。俺にできるのはそれだけだ。後悔などしない。
・前によく家に出没していたハンツマンスパイダーを思い出す。当時は同居人とその蜘蛛をフレッドと呼んでたけど、彼はバナナの3/4ほどもある長い脚で浴室や天井の隅や足元でもウロウロして私を怖がらせた。それで最後は捕まえようとしたらどこかに姿をくらましてしてそれきり見ていない。
・なんでハンツマンを殺すんだよ?彼らは害虫駆除をする益虫だ。人間をゾッとさせることはあるけど無害な蜘蛛なんだぞ。
・蜘蛛はムカデと一緒で目ざわりだから無理。見えない場所にいてくれるなら考えてもいいが。そもそもうちには害虫駆除するトカゲがいるし。
・ハンターの蜘蛛は家族だよ。ヨーロッパに生息するハンツマンスパイダーも他の蜘蛛に比べたら無害だ。
・だから言っているだろ。オーストラリアをどうにかしろって!
・さすがオーストラリア。
・オーストラリアは裏切らない。
なお、今回話題をさらった2匹はどっちもオーストラリアの固有種ではなく、オオベッコウバチはアメリカ大陸にも生息する。ハンツマンスパイダーもアフリカや東南アジア、アメリカなど世界中で見られるそうだ。
【人にも激痛を与える針で蜘蛛を麻痺させる狩蜂】
ちなみに以下は動けなくなったハンツマンスパイダーを巣に運ぶオオベッコウバチらしきハチの動画。この種の戦いではたいていハチが勝利するという。
[動画を見る]Wasp Killing Huntsman Spider
この種のハチたちは麻痺した蜘蛛をすぐに巣穴に運び込み、幼虫の新鮮な餌となる蜘蛛が死なないよう細心の注意を払うという。
また人間に興味はないものの、場合によっては激痛をもたらすこともあるオオベッコウバチ類は、世界で2番目に痛い針の持ち主ともいわれている。
以下の動画では野生動物に詳しいコヨーテ・ピーターソンがあえてその針を自分の腕に刺し、横になって叫んで痛みをやり過ごした。痛みの持続時間は5分ほどだったが、24時間後に腕が腫れ激しいかゆみに悩まされたという。
.[動画を見る]STUNG by a TARANTULA HAWK!
にしても自分の家でこんなに大きな昆虫2匹を目撃してもとりあえず写真を撮る住民がいるあたり、やっぱりオーストラリアって気がしないでもない。
このユーザーがたまたま平気なタイプかもだが、巨大生物で有名な現地で暮らせばメガサイズの昆虫にも免疫ができたりとかするのかな?
redditなど /written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:オンリーオーストラリア?巨大蜘蛛と巨大ハチが玄関ドアで対決中(※蜘蛛・ハチ出演中) http://karapaia.com/archives/52285922.html











