恐怖だけで死者が出たいわくつき物件。ロンドンの幽霊屋敷にまつわる説(イギリス)

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 古い屋敷には幽霊が住み着いているという噂も多い。それが事実かそうでないかは別として、イギリスのロンドンにもそのような“いわくつき物件”が存在する。


 ロンドン中心部メイフェアにある4階建てのタウンハウスは、周りの建物同様美しい景観を放っているが、バークレー・スクエア50番地にある最上階の屋根裏部屋は「幽霊屋敷」として知られており、居住者はこの物件の地方税を払うことが免除されていたこともあったそうだ。

 過去の複数の記録によると、これまでにその部屋に宿泊したり立ち入ったりした者は、恐怖により死亡するという事例があるという。
【ロンドン中心地メイフェアの幽霊屋敷】

 ロンドンの中心部メイフェア地区には、美しいタウンハウスが建ち並び、バークレー・スクエア周辺には、おしゃれなブティックやカフェが並ぶ通りもあり、人気の観光地となっている。

 しかし、バークレー・スクエア50番地といえば、ロンドンで最も悪名高い幽霊屋敷のひとつだ。

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 現在は、英国御用達のアンティーク書店「Maggs Brothers」が入っており、かつてはジョージ・カニング元首相の邸宅でもあったが、この縦長のフラット(日本でいうアパート)が建てられたのは18世紀半ば頃とされ、1859年にトーマス・マイヤーズという男性が引っ越してから、奇妙な出来事が起こるようになったそうだ。

【屋根裏部屋に入った者が少なくとも4人死亡】

 1859年、この50番地に引っ越してきたトーマス・マイヤーズ氏は、間もなく結婚を控えていた。妻となる女性のために、家に家具などをあつらえ準備を整えていたが、結局その女性に振られてしまったという。

 悲嘆に暮れたマイヤーズ氏は、世捨て人になった。夜に家の中のろうそくを消す時以外は、屋根裏部屋に閉じこもりきりになり、最後は正気を失って息絶えたと言われている。

 そんなマイヤーズ氏が暮らしていた屋根裏部屋に、後に滞在した人々は「奇妙な茶色い霧」を目撃し、これまで少なくとも男性3人と女性1人が正気を失い、死に至っているというのだ。

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【伝えられている複数の説】

 50番地のフラットの持ち主は、この幽霊伝説が理由で次々と変わった。言い伝えられている説は次のようなものだ。


・当時の家人に仕えていたメイドの女性が、来客のために寝具を用意しようと屋根裏部屋へと送られた。

しかし屋根裏部屋から叫び声が聞こえ、家人が駆け付けると、メイドは床に倒れており、「(それを)近寄らせないで」と呟いたという。病院に搬送されたメイドは、翌日死亡した。

怪奇な出来事が起こったにもかかかわらず、結局、屋根裏部屋で宿泊することになった男性客は、部屋に入って30分後に恐怖体験をすることになった。

屋根裏部屋から激しい悲鳴と銃声を聞いた家人が再び部屋に行くと、そこには恐怖で顔を歪めた男性の死体が床に転がっていた。

・この幽霊屋敷の噂が広がると、ある男性はショットガンで武装して屋根裏部屋に泊まることにした。

しかしその夜、男性は自分に向ってやって来る幽霊の姿を見た。ショットガンで発砲すると、何かがロケットのように落ちた音を聞いたと主張していたが、ショットガンのカートリッジ以外は何も発見することができなかった。


 こちらは、伝えられている中でも最も有名な説だ。

ある2人の船員が滞在場所を求めて、屋根裏部屋に忍び込み眠っていたところ、夜中に階段を上ってくる足音が聞こえて目を覚ました。

軋むように開いたドアの後ろには、巨大な口を開けた形のない奇妙な生き物がいたという。部屋に滑り込んできた得体の知れない怪物を見た2人はパニックになり、1人は窓際まで後ずさりして、もう1人は怪物を通り越して階段を降り、通りに出た。


逃げることができた船員が警察と一緒に再び屋根裏部屋に戻ってくると、そこに仲間の姿はなく、船員が割れた窓を覗くと下の鉄の手すりに体を突き刺して死んでいる仲間を発見した。

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 更に、1913年に出版されたチャールズ・ハーパーによる「Haunted Houses(幽霊屋敷)」という書物の中では、別の事例が紹介されている。

幽霊屋敷の噂に懐疑的だったとある男性が、いわくつきの屋根裏部屋で1晩過ごすことにした。寝る前に家人に「何かあればベルを鳴らす」と言い伝えて部屋に入ったが、真夜中過ぎに猛烈にベルが鳴った。

家人がかけつけると、屋根裏部屋に泊まっていた男性は、恐怖のためか激しい痙攣を起こし、すぐに死亡した。

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【マイヤーズ氏の幽霊かそれとも…】

 幽霊伝説は、噂が尾ヒレを付けることも少なくない。

 50番地においては、多くの人がマイヤーズ氏の霊が怪奇現象を引き起こしていると信じているようだが、一部で噂されている幽霊の正体は、屋根裏部屋でおじに虐待された後、最上階の窓から飛び降り自殺をした若い女性だったり、屋根裏部屋に閉じ込められ、正気を失い死んだ若い男だったり、サディスティックな使用人により殺された幼い少女だったりと実に様々だ。

 しかし、一番新たな怪奇現象は2001年が最後で、ここ十数年は50番地についての新たな幽霊伝説は出ていないという。屋根裏部屋を掃除した人物が、誰かにずっと見られているという強い感覚を味わい、入っていた店舗スタッフの1人が奇妙な茶色の霧が突然上の部屋に出現したのを目撃した以外は…。

References:MyLondonなど / written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:恐怖だけで死者が出たいわくつき物件。ロンドンの幽霊屋敷にまつわる説(イギリス) http://karapaia.com/archives/52286512.html
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