
去年3月、海外ツイッターユーザーらの間で牛乳とコーラを混ぜた飲み物「ミルクコーラ」がトレンドになったことを伝えたが、覚えているだろうか。
ミルクコーラの味についてはさておき、牛乳とコーラの配合比率によってはかなりの化学反応を起こしてしまうようだ。
なんと透明の液体と茶色の沈殿物に完全に分離するのだ。
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Coca Cola Milk Experiments
【黒いコーラがミルクと混ざると透明に】
去年11月24日に公開されたYouTubeアカウント『foodlifehacks』の動画では、炭酸飲料のコーラが、牛乳とどのように反応し合うのかをわかりやすく示している。
まず、実験パート1として、3つのグラスを用意。グラスには先に牛乳を異なる分量注いでいく。
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最初のグラスにはほぼ満杯、真ん中のグラスには半分以上の量、そして最後のグラスには少量のみを注ぐ。
その後、コーラをグラスに足していくわけだが、当然最初のグラスは牛乳でほとんど満たされているため、注がれるコーラの量は少しだ。逆に、最後のグラスにはなみなみとコーラが注がれた。
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【24時間後には劇的な変化が】
24時間後、牛乳の量が最も少なかった3つめのグラスに大きな変化が起こっていた。
グラスの中の液体が、ほぼ透明になっていたのだ。
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底には茶色の塊が沈殿し、見事に分離している。この茶色の沈殿物は、凝乳した乳たんぱく質だ。
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コーラの酸によって牛乳に含まれるカゼインという乳たんぱく質が凝結し、コーラに含まれるリン酸と牛乳に含まれるカルシウム間に化学反応を引き起こしたようだ。
【沈殿したのは密度の高い乳たんぱく質】
牛乳のカルシウムは、コーラのリン酸と反応して水素分子とリン酸三カルシウムを形成。するとコーラはリン酸を失い、リン酸分子が牛乳に付着する。密度を高めた乳たんぱく質はキャラメル色になり、グラス底に沈殿するが、密度の軽い液体は余分な水素分子を含み、上澄み液となって上にのぼってくる。
この化学反応は、実験パート2でも明らかになった。
【先にコーラ、後から牛乳を注いでも同じ結果に】
実験パート1では、先に牛乳を入れて後からコーラを注いだが、順番を逆にしても牛乳の量が少量である限り、結果は同じとなったようだ。
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実験パート2では、ほぼ満杯のコーラのボトルに牛乳を少量注ぎ、24時間放置。液体は、すぐに変化し始め、茶色の塊が顕著に形成されるのが動画を見るとわかる。
そして24時間後には、ボトルの中はほぼ完全に水で構成されているかのように透明に。しかし、底には化学反応によって発生した茶色の沈殿物がある。
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グラスに透明な上澄み液を注ぐと、もはやそれはコーラにも牛乳にも見えず、「ミルクコーラ」と呼べる飲み物からはかけはなれた液体と化している。
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実験の最後では、ユーチューバーが皿に沈殿物を注ぎ手で触れているが、手には色がついていないようだ。
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ちなみに、この実験が再びシェアされたことで、ネット上では次のようなコメントが寄せられている。
・30年前に子供がやったような実験を、今度は大人がやっているというだけの話。
・これって自分もかなり昔にやった実験。今更珍しくもない…。
・じゃ、今度はコーラにコインを入れてみようか。
・歯のカルシウムにどれだけコーラが悪影響か、思い知らされる動画だよな。
・こんな実験でコーラを無駄にするんじゃない。
・クリームソーダと一緒だよね?ずっと前から食べてるけど?
→・でも、クリームソーダを24時間放置したことなかっただろう?
・牛乳に酢を混ぜても、チーズのように凝固するよね。
・ここまで分離した時の、肝心の味はどうなんだろう?
References:Daily Mailなど / written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:面白科学実験。コーラと牛乳を混ぜると透明の液体に!? http://karapaia.com/archives/52286550.html
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