タコとイカがお得意の擬態能力を駆使してかくれんぼを楽しむ


 最近の研究により、その驚くべき知能とポテンシャルが次々と明らかになっている頭足類のタコとイカ。これまで、コウイカは眠るとき夢を見ることで知られている唯一の頭足類だったが、タコも夢を見ている可能性も浮上してきた。


 まだまだ多くの謎に包まれている頭足類の魅力に取りつかれている科学者も多いという。

 Youtubeチャンネル『Octolab.TV』は、海洋生物学者を含む節足類マニアによって結成された研究組織で、様々な実験動画が公開されているが、最近公開された動画は、タコとイカがかくれんぼをプレイするというものだ。

 映像を見ると彼らは仲良く遊んでいるように見え、自らの擬態能力を駆使し、かくれんぼを楽しんでいるように見える。やっぱりすごいやつらなのだ。
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Octopus and Cuttlefish Play Hide and Seek

【好奇心旺盛なタコと元気いっぱいのイカを同じ水槽に入れて実験】

 Octolab.TVのスタッフは、観察用水槽に多くの隠れるスポットとして様々な質感の物を異なる色で配置し、タコのルディとイカのモリーが完璧なかくれんぼができるセットを作成した。

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 初めてモリーを見たスタッフらは、きっとルディをうまく刺激して楽しく遊ぶ仲間になると感じた。今回の実験では、いったいどんな魔法が起こるのかをスタッフらはとても楽しみにしていたようだ。

 ただ、ルディが小さいモリーに危害を加えないようにと、ルディには事前のランチでたっぷり餌を与えておいたという。

 そして、ルディとモリーを一緒に水槽に入れ、様子を見てみることに。

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【擬態能力を使ってルディとモリーは仲良くかくれんぼ】

 スタッフらは、水槽内でルディがモリーの安全を脅かすようなことはしないだろうという確信はあったが、万が一“仲たがい”してしまった時に備えて、いつでも介入できるよう予防策を準備し、ルディとモリーの様子を注意深く観察した。

 しかし幸いなことに、ルディとモリーは互いにお得意のカモフラージュスキルを使って、とても仲良くかくれんぼを楽しんだ。

 好奇心旺盛のルディが隠れているモリーを探そうとすると、
 モリーはスッと色を周りに同調させ目立たないように隠れてしまう。


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 やっとルディが「みーつけた!」と思ったら、
 スススーッと泳いで離れるモリー。

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 気を引きたいのか、今度はルディがそろっと陰に隠れて、
 モリーが見つけてくれるのを待っている。

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 好奇心旺盛なタコとイカ。この遊びが大好きみたいで、仲良く楽しそうにかくれんぼをしているように見える。

 ハングリーじゃなければ異種とも楽しく遊べるようだね。高い知能を持っているタコとイカならではだ。

 そういえば最近、ダイオウイカのゲノム解析の結果が報告されたのだが、ゲノムサイズはおよそ27億塩基対(bp)であることが判明した。人間の約30億塩基対に近い数字で、ダイオウイカが非常に高度で複雑な脳を持っていることが明らかになったそうだ。頭足類の知能の高さを示す証拠はこれからも続々と発見されることだろう。

 ちなみに、Octolab.TVの目的は、タコやイカなどの頭足類に関する知識を全ての人々に広めることにあるという。

 Octolab.TVはYouTubeの他インスタグラムも開設しており、頭足類ファンにはたまらないショットが閲覧できる。 

[画像を見る] References:laughingsquidなど / written by Scarlet / edited by parumo
追記:(2020/1/21)本文を一部訂正して再送します。


記事全文はこちら:タコとイカがお得意の擬態能力を駆使してかくれんぼを楽しむ http://karapaia.com/archives/52286726.html
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