旅慣れた旅行者でも驚く、スウェーデンに関する15のこと


 スカンディナヴィア半島に位置する北欧の国、スウェーデンと聞いて何を連想するだろう?日本からは遠く離れた場所にあるのであまりピンと来ないかもしれないが、IKEA発祥の地であり、社会福祉が充実していることぐらいは知っているだろう。

 ぱっと思いつくのは無料の教育や医療、子供や失業者に対する手当ての充実などだが、最近では大切な個人情報を記録するマイクロチップ移植なんてことまで行っている。


 ここでは、旅慣れた旅行者でも驚く、スウェーデンに関する15のことを見ていこう。
【1. スウェーデン人は寒さに強い】

 スカンジナビア半島に住むスウェーデン人はとにかく寒さに強い。0度やそこら程度の気温なら、上着一枚でランチにお出掛けしたり、ペラッペラのウィンドブレーカーで自転車に乗ったりするし、3歳の子供だって帽子もかぶらず外で無邪気に遊んでいる。

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【2. スーパーでのマナー】

 レジ袋はない。買い物袋の持参が常識だ。どこかの企業が大気や水を汚染したり、あるいは動物を虐待しているなんてニュースが報じられれば、スウェーデン人はすぐにその製品を買わなくなる。

 買い物カートに商品を入れるときは、バーコードがレジの人に見えるように置くのがマナー。すぐにスキャンできるようにだ。また、どの買い物カートにも店内の地図が掲示されている。それもこれも、買い物をスムーズに進ませるための工夫だ。

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【3. 子供が生まれたら父親が3ヶ月世話をする義務がある】

 スウェーデンでは育児休暇を480日(1年半)取ることができ、父親の場合、新しく生まれた赤ちゃんと最低でも90日過ごすことが法律によって義務付けられている。

 子育ては生まれた直後から父親も一緒にやるのがスウェーデン流。
いかつい風貌の男性がベビーカーを押すなんてのも、日常的な光景だ。

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【4. 高い環境保全意識】

 街中にはたくさんの緑がある。公園は鳥やウサギといった動物が生息しているが、人々はそうした自然を尊重しなければならない。スズメをエアガンで撃って、数ヶ月の懲役と罰金を科された男性のケースは、そうしたお国柄を象徴しているだろう。

 また国民が自然に触れらるよう義務付ける法律もある。それによると、私有地であってすら、泳いだり、木の実を摘んだり、キャンプや自転車に乗ったりといったことが認められている。

 川や湖の魚は、スポーツフィッシングとして捕まえることができるが、釣り上げたら、きちんと放してあげるのがルール。そんな環境なのだ、大都市のそばであっても野生動物を見かけることがあるのは当然だ。

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【5. 就業時間はきっちり守る】

 どこかの企業のカスタマーセンターに問い合わせをしていたとしよう。午後6時になったら、「本日の業務は終了です、続きはまた明日!」と言われたら、日本なら仰天するだろう。

 しかし、これが当たり前なのがスウェーデンだ。相手のプライベートを尊重するスウェーデン人ならではだろう。


 お昼休みが45分だとすれば、従業員はきっかり45分休む。それがルールだ。またオフィスは快適さが重視されており、たとえばキーパッドの横には、コップを置くための台が設えられていたりする。

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【6. 現金は使わない】

 スウェーデンでは「スウィッシュ」という支払いアプリが普及している。電話番号と銀行口座が紐づけられたシステムで、ググるのような、支払うを意味する動詞にすらなっている。

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【7. 喧嘩の仲裁を第三者に頼む】

 当事者だけでは解決できないような事態になってしまったら、第三者に仲裁してもらうのがスウェーデン流だ。

 たとえば、夜中に隣の部屋の音楽が煩ければ、大家さんに苦情の手紙を書く。家庭の問題が発生すれば、専門のセラピストに頼る。秩序は第三者の公平な視点によって回復されるのだ。

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【8. 土曜はお菓子の日】

 スウェーデン人は土曜日に、週に一度のご褒美として、「ルーダスゴディス」(土曜日のお菓子の意)という量り売りのお菓子を食べる。皮肉にも、この甘い伝統の起源は暗いものだ。

 1940年代、政府はお菓子企業と提携して、甘いお菓子の有害性を確かめる実験を精神病院の患者で行った。
結果、甘いお菓子は歯に悪いことが判明。普段は甘いものを控え、土曜日に限って好きなだけ楽しむという習慣につながった。

 土曜日のお菓子の平均世帯消費量は1.18キロだそうだ。

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【9. 国の公式ツイッターを一般人が担当】

 国の公式ツイッターを1週間担当するチャンスが誰にでも与えられている。その狙いは、国民目線からのスウェーデンを紹介すること! スウェーデンに住んでいることが条件で、他人からの推薦も必要だが、国籍すら必要ないという大らかさだ。

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@swedense/twitter
【10. 幼稚園で自由にお昼寝】

スウェーデンに引っ越したママたちなら、睡眠は自由でいいのだということを実感するだろう。

 ある幼稚園では、眠りたい子はマットレスで眠れるが、眠くないなら起きていてもいい。眠る時間はもちろん決められていない。また別の幼稚園では、小さな子はお洒落して、表のポーチに並べられたベビーカーで眠る(もちろん冬でも)。

 なおスウェーデンの幼稚園は1歳から入園可能だ。そうした子はようやく歩く練習をし始める時期なので、園内で何か課題が与えられるようなことはない。また先生はほとんどが女性だ。


【11. 窓から伸びる奇妙な鏡】

 トロサで撮影されたという写真はレディットに投稿されていたもの。なぜか鏡が取り付けられており、投稿主によると、これがどこの家の窓にもあるのだという。

 キッチンの窓に取り付けられることが多く、コーヒー(スウェーデン人は大好き!)を飲みながら、表を見て噂話をするためのものであるそうだ。

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【12. スポーツ大好き】

 スウェーデンの人口は1000万人ほどだが、うち300万人がスポーツジムの会員である。やはり盛んなのはウィンタースポーツだが、サッカーやバスケだってやるし、水泳やハイキングだって大人気。また自転車好きが多く、交差点にはライダーが手足を休めるためのポールが設置されている。

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【13. 地下鉄が世界最長のギャラリー】

 ストックホルムの地下鉄は、珍しい装飾で知られている。この街の下には岩石が埋れているので、地下鉄は文字通り岩を掘って作られた。どの駅もユニークなデザインをしており、子供の絵画など、それぞれの駅ならではのアートを楽しむことができる。

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'The most beautiful metro in the world' - BBC News

【14. 体内埋め込み型チップ】

 同国では2015年から皮下にマイクロチップを埋め込むという実験を行なっており、これまで3000人が施術を受けたという。

 チップの見た目は薄いワイヤーのようで、これを注射器を使って埋め込む。クレジットカードや運転免許といった情報が記録されているので、これをスキャンしてさまざまなサービスを受けることができる。
スマホを落として青ざめるなんて心配もない。

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Sweden sees microchip implant revolution
【15. 花火に厳しい】

 2019年に花火に関する法律が施行された。今やスウェーデン国内で花火を楽しむには、特別な講習を受け、ライセンスを取得しなければならなくなった。ライセンスを持っていなければ、お店で買うことすらできない。

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pixaboyReferences:brightside/ written by hiroching / edited by parumo

記事全文はこちら:旅慣れた旅行者でも驚く、スウェーデンに関する15のこと http://karapaia.com/archives/52287046.html
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