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フードコーディネーター、フードサイエンティスト、料理評論家、そして料理マニアなどなど、料理好きな人が関わる職業は意外に多い。
食べ物についてそれなりに知識のある人は、食物の成分がどのように相互作用するか、物理的もしくは化学的な研究をし、異なる視点から捉え、プロセスの全てのステップを完全理解しようとするため、調理時の役立つヒントなども当然持っているわけだ。
今回は海外の選りすぐりのフードサイエンティストや情熱的な料理マニアたちから得た料理に関するいくつかのヒントを紹介しよう。
【1. キノコ類は水洗いしても大丈夫】
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キノコ類は水分を吸収しやすいために、水洗いせずにただ汚れを拭き取るだけで済ませている人もいるかもしれない。
確かにキノコ類は洗うと水を吸収するが、それは総重量のわずか2%ほどだそうだ。15~30秒の調理時間があれば、キノコの水分は完全に飛んでしまうため、調理前に水洗いしても全く問題はないそうだ。
【2. 重曹ひとつまみで飴色玉ねぎをより早く調理】
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玉ねぎにひとつまみの重曹を加えると、カラメル化が促進できる。pH(アルカリ性、塩基性)が高いほど反応が早くなる。
450グラムほどの玉ねぎに小さじ4分の1未満の重曹を追加することがおススメだ。ちなみに、重曹を加えて調理した玉ねぎは少し柔らかくなるという。
【3. 沸騰するまで牛乳を加熱するのには理由がある】
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牛乳を沸騰させることは、ほとんどのレシピでは不要なステップだ。むしろ、沸騰させないように注意を促す方が多いだろう。
しかし、沸騰するまで加熱したほうがいいレシピもある。例えばパンなどの生地に牛乳を加える場合は、一旦沸騰させて冷ました牛乳を使うと乳清たんぱく質が分解されやすくなり、生地が膨らみやすくなる。
沸騰させないままの牛乳を使うと、グルテンが弱まり適切に生地が膨らまなくなるそうだ。
【4. コーヒーに塩を少しくわえると苦みを抑えられる】
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コーヒーメーカーにセットするコーヒー粉6杯分にコーシャソルト(自然塩)を小さじ4分の1追加すると、コーヒーの苦みをカットしてくれるという。タンクに入れた水の味を新鮮にしてくれるのだとか。
【5. 肉は切る前に必ず休ませる】
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調理された肉は、筋肉繊維とタンパク質が収縮し始め、水分が絞り出される。すぐに肉を切ると筋肉繊維から絞り出された水分がなくなってしまうため、切る前に15分~20分間肉を休めることが、肉から水分を損なわずに美味しく食べるコツのようだ。
【6. 余熱で食材に火が通る】
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火からおろしても、食材が熱を保持し、熱源から取り外された後も調理し続ける。余熱が火を通してくれるのだ。
たんぱく質は、熱源から取り除かれた後に温度が上昇する。この上昇は時に著しい場合もあるが、例えば肉を10~15分休ませると、内部温度が約5~10度上昇する傾向がある。これが、ミディアムレアとミディアムを生み出す違いとなるようだ。
【7. 野菜をゆがいた後すぐに少量のオイルでコーティング】
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野菜はゆでると熱くなるが、蒸気が失われてしまう。つまり水分が失われるということであり、乾燥して委縮しやすくなってしまう。
それを防ぐために、例えばいんげんなどの野菜は、ゆがいてすぐに少量の油やバターで絡めて、水分を閉じ込める防水バリアを作ることがおススメだ。すると、新鮮な味と色の野菜が楽しめる。
【8. ベリー類は51度の湯に30秒浸す】
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ブルーベリーやストロベリーなど、ベリー類の果実は家に持ち帰ったらすぐに51度の湯に30秒だけ浸すと良いそうだ。
この温水処理により、果実のカビの成長を遅れさせ、結果として果実が長持ちする傾向にあるという。ただし海外のベリー系は値段も安く、酸味が強いものが多い。日本産のいちごなどはそのまま食べたほうがおいしいと思う。やるとしたら海外のベリー系でためしてみよう。
References:thekitchn.comなど / written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:朝のコーヒーには塩を少々、飴色玉ねぎには重曹を、お料理に役立つ8つのヒント http://karapaia.com/archives/52287496.html
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