
家族が就寝中、自宅での火事にいち早く気付いた子供が機転を効かせて家族を救うという事例はこれまでにもあるが、今回アメリカのジョージア州から、わずか5歳の男児が火事に気付いて8人の家族と飼い犬の命を救ったニュースが伝えられた。
地元消防署では、男児の機転を効かせた迅速な行動を称賛し、人命救助の功績を称えて男児を名誉消防士に認定した。
【男児の寝室から夜中に火災が発生】
ジョージア州バートウ郡キングストンに家族9人が暮らす家で、火災が発生したのは、2月9日の真夜中だった。
自宅寝室で眠っていたノア・ウッズ君(5歳)が煙に気付いて目を覚ました時には、既に炎が部屋高く上がっていたという。
しかし、ノア君はパニックにならなかった。一緒の部屋で眠っていた妹リリーちゃん(2歳)を抱きかかえると、唯一の出口となった寝室の窓から素早く脱出。
そして再び家の中に戻り、飼い犬を救出すると、今度は隣の家に住むおじのドアを叩き、助けを求めた。
【一家8人と飼い犬がノア君に命を救われる】
それぞれの部屋で眠っていた家族7人は、ノア君とおじにより事態を知らされ、慌てて燃える家から脱出した。
幸いにして、犬1匹とノア君を含む家族9人の命は救われた。しかしノア君と家族4人は軽いやけどを負っており、煙を吸引していたこともあって病院で手当てを受けたという。
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ノア君の祖父デイヴィッドさんは、「ノアがいなければ私たちは今ここにはいません。ノアに家族全員が命を救われました。」と涙ながらにメディアの取材に応えた。
【出火原因はコンセントのタコ足配線】
消火活動に駆け付けたバートウ郡消防署により、出火原因はノア君の部屋のコンセントのタコ足配線だったことが判明した。
現場の状況を知った同消防署長は、家族全員の命をたった5歳の子供が救ったことに深く感心し、11日にFacebookでこのように綴った。
過去にも、子供が家族に火事を知らせるという事例はありましたが、わずか5歳の子がここまで機転を効かせてできるとは驚いたし、感心しました。ノア君は、まさにヒーローです。
【ノア君、名誉消防士に認定される】
14日、ノア君はバートウ郡消防署から人命救助の功績を称えて表彰され、名誉消防士に認定された。
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通常、名誉消防士は消防士や救命救急士らが対象となるため、今回は異例の措置ということになるそうだ。
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また、表彰式ではジョージア州のケンプ知事からのノア君への功績を称えた手紙も読み上げられた。
家を焼失してしまったノア君だが、大切な家族と愛犬はひとりも欠けることはなかった。ノア君の家を再建するために、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』が立ち上げられたが、そう遠くない未来、家も戻ってくることだろう。
References:sunnyskyz.comなど / written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:5歳の男の子、火事が起こった自宅から家族と飼い犬を救い出す(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52288147.html
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