自然が作り上げたリアル「氷の家」湖に面した住宅街が強烈な暴風雪で氷漬けに(アメリカ)


 2月最後の週、アメリカのニューヨーク州エリー郡を強烈な暴風雪が襲った。そのせいで、湖に面した住宅街が完全に氷雪に包まれ、氷でできた彫刻のようになってしまった。

 長年その地域に住む住民らでさえ、これまでこのような状況になったことはないと驚きを隠せず、州の迅速な対応を求めている。
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Lake Erie Freezes Lakefront Homes in Thick Ice - Hamburg, New York

【家が灰色の氷で覆われる事態に】

 2月26日、ニューヨーク州エリー郡ハンバーグ地区は、激しい暴風雪に見舞われた。

 外気温がマイナス6度にまで下がる中、48時間にわたり続いた嵐は、最大瞬間風速47メートルを記録。エリー湖の波は最大3メートルにも達し、湖に面した住宅を完全に氷で包んでしまった。


 住民のひとり、エド・ミスさんは地元メディアの取材でこのように応えた。

私の家は、厚さ30~90cmの氷で覆われてしまい、正面玄関から外に出ることができませんでした。勝手口からなんとか出て、氷を砕いて家の中に入る方法を考えなければならなかったほどです。

朝起きて、隣の家を確認したら近所の家がみな氷に覆われていました。こんな状況は長年住んでいて、かつて見たことがありません。

 ドアや窓が厚い氷に覆われた家の中は薄暗く、別の住民も1970年以降このような状況にはなったことがないと報告しているという。

 まるでディズニー映画『アナと雪の女王』の氷の城ならぬ氷の家といった光景だが、ハンバーグ地区の氷の家は、泥だらけの氷が固まったもので、純白ではなく灰色がかっている。

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 また、この地区では家が氷で覆われているだけではなく、庭には3.6メートルほど雪が積もったままになっている家もあるそうだ。


【地域住民ら、家屋のダメージを懸念】

 ある住民は、自宅車庫の床が暴風雪の影響でひび割れ、水が少し入って来たことを報告しており、この一帯の住民らはそれぞれ家屋のダメージを心配する声をあげている。

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 これを受けた同地区の行政局は、今年のFEMA(連邦緊急事態管理局)基金を申請し、防壁と近隣の保護措置を取ることを発表した。

 28日以降、氷雪は少しずつ溶け始めているということだが、ハンバーグ地区の緊急サービスでは、家屋の損傷を調査する前に氷を解凍しなければならないという課題があり、住民らが迅速な対応を求めるも解決は容易ではなさそうだ。

References:Fox Newsなど / written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:自然が作り上げたリアル「氷の家」湖に面した住宅街が強烈な暴風雪で氷漬けに(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52288473.html
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