
image credit: youtube
自然界では、生存のために野生生物たちが様々なスキルを自ら生み出し、それを日々の暮らしに生かしている。
特に小さな鳥などは、捕食者に狙われやすいため自身もヒナも守らねばならない。
熱帯アジアに住むオナガサイホウチョウという鳥は、その名のごとく「裁縫」でもって見事なスキルを駆使した巣作りをすることで知られており、巣は敵からのカモフラージュとしても役立っているという。『Oddity Central』などが伝えている。
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Amazing Tailoring Of Tailor Birds (A Story Of Tailor Birds)裁縫上手な鳥、オナガサイホウチョウ インドから中国南部にかけての南アジア、フィリピンを除く東南アジアに広く分布しているとされるオナガサイホウチョウは、スズメ目セッカ科に属する鳥で、昆虫や蜘蛛などの無脊椎動物の他、果実や花の蜜を餌としている。
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image credit:wikipedia.org
オナガサイホウチョウは、通常は低木林やマングローブの生えた湿地を住処とするが、順応性が高く都会にも生息しているという。
オスもメスも同色で表面の羽毛はオリーブ色、尾羽は長く、くちばしは長く尖っておりほんの少し曲がっている。この特徴的なくちばしが、実は巣作りに大いに役立つようだ。
鳥の巣というと、枝と枝の間や軒下、瓦の隙間など、もちろん鳥の種類や住処によっても異なるが、枯葉や枯れ枝を使って作られたもの、というイメージがあるかもしれない。
しかし、オナガサイホウチョウは巣を露出した空間には作らず、枯れた枝や葉も使用しない。その巣作り法は、非常にユニークだ。
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クチバチを針代わりに、蜘蛛の糸や植物繊維で葉を縫い合わせる オナガサイホウチョウは、そのくちばしを「針」として使用し、器用に巣を縫い付ける優れたスキルを持っている。
1枚もしくは2枚の堅い木の葉を縫い合わせ、捕食者から身を守るためのカモフラージュ用として、また快適な避難場所として巣を作成する。
メスは、まず木についたままの大きな葉を足で引っ張り、針のような鋭いくちばしで突き刺す。
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次に蜘蛛の糸や植物の繊維で開けた穴の中に糸を通すようにして導き袋状に縫い合わせ、円錐形のゆりかごの土台を作り、その中に巣をもうけるのだ。
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巣は、たいてい地上約1メートルという特定の高さに配置される。ヒナを支えるのに十分な強さを必要とするため、枯れた葉は適さず、葉のサイズも非常に重要となる。頑丈な巣になるまで何度も縫い合わせる オナガサイホウチョウのメスは、まず自ら葉の中に身を包み込むようにして入り、そのサイズを確かめるという。
そして、ヒナを育てるに適切なサイズだと判断すれば、早速縫製プロセスが開始される。
十分でない場合は近くの余分な葉を使用して巣を頑丈なものに仕上げていく。
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巣のデザインが完成するまでは、何度も何度も蜘蛛の糸や植物の繊維を穴に注意深く通すオナガサイホウチョウは、この巣作りの途中で葉が裂けるなどの事故に対処できるスキルも持ち合わせているという。
メスは、繊細な領域になるとより慎重に縫合を追加したり、葉を追加したりして完璧なカモフラージュの巣を作り上げる。
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もし、修復不可能な損傷が判明すると、材料をリサイクルして再び最初から巣作りを始めるそうだ。
仕上がった巣は、150~200回と何度も、そして何日もかけて縫い合わせて固くなった糸と複雑な縫製パターンのおかげで、滅多に崩れることはない。
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完成した巣の中を羽根や植物で満たされると、いよいよ卵の孵化の準備が行われる。
これらの素晴らしい巣作り法を、オナガサイホウチョウがどのようにして身に着けたのかは不明だそうだが、遺伝的に受け継がれていることは間違いないようだ。
こうしたスキルは、野生生物が自然の中でいかにうまく生き延びていけるかを示した、驚くべき行動のひとつといえよう。
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Tailorbird building Nest
written by Scarlet / edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
自然界では、生存のために野生生物たちが様々なスキルを自ら生み出し、それを日々の暮らしに生かしている。
特に小さな鳥などは、捕食者に狙われやすいため自身もヒナも守らねばならない。
熱帯アジアに住むオナガサイホウチョウという鳥は、その名のごとく「裁縫」でもって見事なスキルを駆使した巣作りをすることで知られており、巣は敵からのカモフラージュとしても役立っているという。『Oddity Central』などが伝えている。
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Amazing Tailoring Of Tailor Birds (A Story Of Tailor Birds)裁縫上手な鳥、オナガサイホウチョウ インドから中国南部にかけての南アジア、フィリピンを除く東南アジアに広く分布しているとされるオナガサイホウチョウは、スズメ目セッカ科に属する鳥で、昆虫や蜘蛛などの無脊椎動物の他、果実や花の蜜を餌としている。
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オナガサイホウチョウは、通常は低木林やマングローブの生えた湿地を住処とするが、順応性が高く都会にも生息しているという。
オスもメスも同色で表面の羽毛はオリーブ色、尾羽は長く、くちばしは長く尖っておりほんの少し曲がっている。この特徴的なくちばしが、実は巣作りに大いに役立つようだ。
鳥の巣というと、枝と枝の間や軒下、瓦の隙間など、もちろん鳥の種類や住処によっても異なるが、枯葉や枯れ枝を使って作られたもの、というイメージがあるかもしれない。
しかし、オナガサイホウチョウは巣を露出した空間には作らず、枯れた枝や葉も使用しない。その巣作り法は、非常にユニークだ。
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クチバチを針代わりに、蜘蛛の糸や植物繊維で葉を縫い合わせる オナガサイホウチョウは、そのくちばしを「針」として使用し、器用に巣を縫い付ける優れたスキルを持っている。
1枚もしくは2枚の堅い木の葉を縫い合わせ、捕食者から身を守るためのカモフラージュ用として、また快適な避難場所として巣を作成する。
メスは、まず木についたままの大きな葉を足で引っ張り、針のような鋭いくちばしで突き刺す。
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次に蜘蛛の糸や植物の繊維で開けた穴の中に糸を通すようにして導き袋状に縫い合わせ、円錐形のゆりかごの土台を作り、その中に巣をもうけるのだ。
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巣は、たいてい地上約1メートルという特定の高さに配置される。ヒナを支えるのに十分な強さを必要とするため、枯れた葉は適さず、葉のサイズも非常に重要となる。頑丈な巣になるまで何度も縫い合わせる オナガサイホウチョウのメスは、まず自ら葉の中に身を包み込むようにして入り、そのサイズを確かめるという。
そして、ヒナを育てるに適切なサイズだと判断すれば、早速縫製プロセスが開始される。
十分でない場合は近くの余分な葉を使用して巣を頑丈なものに仕上げていく。
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巣のデザインが完成するまでは、何度も何度も蜘蛛の糸や植物の繊維を穴に注意深く通すオナガサイホウチョウは、この巣作りの途中で葉が裂けるなどの事故に対処できるスキルも持ち合わせているという。
メスは、繊細な領域になるとより慎重に縫合を追加したり、葉を追加したりして完璧なカモフラージュの巣を作り上げる。
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もし、修復不可能な損傷が判明すると、材料をリサイクルして再び最初から巣作りを始めるそうだ。
仕上がった巣は、150~200回と何度も、そして何日もかけて縫い合わせて固くなった糸と複雑な縫製パターンのおかげで、滅多に崩れることはない。
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完成した巣の中を羽根や植物で満たされると、いよいよ卵の孵化の準備が行われる。
これらの素晴らしい巣作り法を、オナガサイホウチョウがどのようにして身に着けたのかは不明だそうだが、遺伝的に受け継がれていることは間違いないようだ。
こうしたスキルは、野生生物が自然の中でいかにうまく生き延びていけるかを示した、驚くべき行動のひとつといえよう。
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written by Scarlet / edited by parumo
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