ナマケモノのお母さん、精一杯の愛情で我が子を運ぶ(コスタリカ)


 心のゆとりが失われつつあるといもいわれる現代において、ある種の余裕を感じさせるナマケモノ。
 
 彼らの多少のことは流してくれそうなおっとりとした風貌と、どんな時にもブレることないスローな動きはあまりにも有名だ。


 そこから醸し出されるのんびりオーラが近年多くの人を魅了してるが、そんなナマケモノ親子のほっこり動画が反響を呼んでいる。

 大事なわが子を愛おしそうに抱くナマケモノ母さんはもう愛そのもの。コロナ禍でお疲れ気味な人もきっと和むと思うんだ。
[動画を見る]Mother and Baby Sloth

【枝につかまり育児中のナマケモノのお母さん】

 この映像は今年初めに野生写真家のデイビッド・ウェイラーさんがコスタリカで見かけたミユビナマケモノの親子。

お腹に子どもを乗せたまま
木にぶら下がるナマケモノのお母さん
[画像を見る]

小さな体のお子さんは時々あたりを眺めたり
まだ外が珍しいのかな?

【赤ちゃんは生後半年までお母さんと一緒】

 ナマケモノの出産は1年に1度程度、1回の出産で生まれる赤ちゃんは1匹だけで人間と同様に多産な動物ではない。
 
 そして生まれたての赤ちゃんは母親に抱きついたまま数カ月間過ごす。そのためトータルの育児期間は半年ぐらいになるそうだ。

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 その後の若い個体には厳しい野生が待ち受けている。動きが遅いミユビナマケモノは周囲の木などに擬態するのが得意だが、ワシなどに見つかるとすぐ食べられてしまうことも多いのだ。

 それを知ってか知らずかぴったり抱き合う2匹の親子。今は小さくって愛らしいこの子もお母さんに甘えつついろんなことを学んでいくにちがいない。

仲良く食事する親子の様子
[動画を見る]Baby Sloth with Mother

【毛に生える藻類と共生するナマケモノ】

 また母親の体色を見ればわかるように、大人のミユビナマケモノは緑がかっていることがある。
それは毛色ではなく、特定のナマケモノの毛で育つといわれる土壌性の緑藻類トリコフィルス(Trichophilus)の色だという。

 え、そんなの生えてて平気なの?って気もするが、なんとこの藻はミユビナマケモノの食用にもなり、天敵の目をあざむくカモフラージュにも役立つ。つまり両者は共生関係にあるのだ。

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 他の生物と共生しながらおだやかに暮らすナマケモノ親子。その姿は愛情たっぷりの癒しの光景になってるようだ。
 
References:laughingsquid / wikipedia / wikipediaなど /written by D/ edited by parumo

記事全文はこちら:ナマケモノのお母さん、精一杯の愛情で我が子を運ぶ(コスタリカ) http://karapaia.com/archives/52290117.html
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