
イルカを励ます漁師 image credit:Independent ie Domnick Walsh/Facebook
3月以降、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受けロックダウン(封鎖)状態が続いているアイルランドでは、外出制限されていない湾のイルカもかなり孤独に陥っていたようだ。
そんなイルカに会いに、地元の漁師が1日2回船を出しているという。
『Independent.ie』などが伝えている。
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Fungi/Funghi the Dingle Bay Dolphin
【ディングル半島のマスコット、バンドウイルカの「ファンギー」】
ケリー州に位置するアイルランドの最西端ディングル半島のディングル湾には、「ファンギー」と呼ばれているバンドウイルカがいる。
ファンギーがこの湾に姿を見せたのは1983年。それ以来、ずっと湾に住み着いているという。
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今では地元の人々のマスコット的存在となっており、町にはファンギーの像も建てられたほどだ。
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「ディングル湾に住み着くイルカ」としてファンギーのことがメディアで報じられると、ファンギーを一目見ようとディングル半島に観光客が集まるようになった。イルカ・ウォッチングのボートでは、ファンギー目的で参加する人が増えた。
とてもフレンドリーな性格のファンギーは、観光客だけでなく地元のサーファーやスイマー、カヤックの人々などにとても好かれ、ファンギー自身も、普段から多くの観光客が会いに来てくれることに慣れていた。
ところが、3月からアイルランドはロックダウン(封鎖)となり、観光客がいない状態になってしまった。
レジャー目的で湾に出る住民もおらず、ファンギーはいつも楽しみにしていた人との交流が叶わなくなって、寂しい思いを募らせていたようだ。
【地元漁師、ファンギーの孤独を癒すため1日2回海へ】
そんなファンギーの孤独を思いやったのが、地元漁師のジミー・フラナリーさんだ。
フラナリーさんはベテラン漁師で、地元の漁業組合にも多くの力を貸してきた人物だ。
それだけでなく、地元で『Dingle Sea Safari(ディングル・シー・サファリ)』を運営しており、イルカ・ウォッチングやボート・トリップなどを観光客に提供している。
他の漁師仲間から、「ファンギーが商業用の漁船を追いかけている」という話を聞き、フラナリーさんは、人懐っこいファンギーはこの時期ひとりぼっちで寂しい思いをしているのではと思った。
そこで、ファンギーを励ますために船を出したところ、フラナリーさんの姿を見つけたファンギーは大喜びでジャンプした。
以降、フラナリーさんは1日2回もファンギーの相手をするために海へ出ているそうだ。
商業用の漁船に乗っている職員らは、みんな仕事で忙しいからファンギーにかまってやる暇がないんですよ。
ファンギーは人が好きで、地元の人たちにとても可愛がられています。今は、私がこうして会いに来ていますが、ロックダウンが終わればまた多くの人がファンギーに会いに来ることでしょう。
そうなっても、ファンギーが私のことを覚えていてくれるといいですけどね。
なお、ファンギーは海洋学にも貢献している。ガーフィッシュというギリシャ語で「針」を意味する口先鋭く細長い魚がディングル沖に生息しているが、ファンギーはその魚を食べた最初のイルカとして記録されているという。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:ロックダウン中、人間と遊べず孤独な思いをしているイルカを毎日励ましに行く漁師たち(アイルランド) http://karapaia.com/archives/52290739.html
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