コロナとともに生きる時代。ドイツの劇場の座席が7割撤去、驚きのビフォア・アフター

ベルリーナ・アンサンブル劇場の座席 image credit:Berliner Ensemble/Twitter
 パンデミックのロックダウンが緩和されたドイツでは、カフェやファストフードがちょっぴり工夫をした社会的距離の維持を実施中だ。

 9月からの再開を心待ちにしているベルリンの歴史ある劇場でも、コロナへの臨時的対応として、観客席を7割撤去し、社会的距離を維持しながら演奏を楽しんでもらえるように準備をしている。『dezeen』などが伝えた。
【劇場の座席を700席から200席に】

 ベルリンにあるベルリーナ・アンサンブル劇場は、Twitterで社会的距離を維持するためのクリエイティブな対処法をシェアした。

 劇場に700席あった観客席の70%、つまり500もの座席が撤去されたのだ。

 こちらがコロナ以前の観客席。
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 こちらがアフター。
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 座席は全て前後に1列開けた状態で、ペアもしくは1人用の椅子が十分な社会的距離を保って配置されている。

 劇場側は、9月に再開した時に、どのように社会的距離を維持しながら観客を導入するかという調査を行い、その一環として席を大幅に撤去することを思いついた。

 取り除かれた椅子は、必要としない間に改修されることになるという。

【インスタレーションのようになった観客席】

 同劇場のオリバー・リース芸術監督は、現在のコロナウイルス規制に対するクリエイティブな対処法になったことに満足しているようだ。

こうすることで、物理的に距離のルールが維持できます。また、観客席は今や単なる空の椅子が並んでいる場所ではなく、インスタレーションのように見えます。クリエイティブで遊び心のある解決法となりました。

 劇場が再開すれば、入場中は群衆管理システムを導入し、チケットは非接触で確認、着席の順番も厳しく規制する予定だそうだ。

 また、観客は6人ずつで座席に案内され、着席するまではマスクの着用を求める。密が発生するのを避け、個々の観客やカップル、小さなグループ間には1.5メートルの社会的距離の維持を守ってもらう。

 劇場再開となっても、こうした厳しい規制をしながら観客を導入することは決して本望ではないが、「あくまでも臨時の対処法」とリース監督は話している。


私たちはみな、状況が元通りになることを切望しています。公立劇場としての主な使命と義務であるという以外に、私たちは観客の前で舞台に立てることを何より心待ちにしています。

この座席の配列は、私たちのそんな気持ちの表れと言っていいでしょう。現在は、様々な施策を試みていて、私たちは1歩1歩復帰に取り組んでいます。

新しい経験と変化する状況に、柔軟かつ迅速に対応できるよう、努めています。

written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:コロナとともに生きる時代。ドイツの劇場の座席が7割撤去、驚きのビフォア・アフター http://karapaia.com/archives/52291571.html
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