
小柄で幼く見えがちなペットも歳を重ねていくとあちこちに支障が出るのは人間とおなじ。特に足の関節などを痛めたらちょっとした段差だってつらいのだ。
アメリカで作業療法士として働くソーニャさんはそんな愛犬たちのために特別な階段昇降機を製作した。
元保護犬で老犬となったパグ3匹を家族にしている彼女が手がけた「ドギーベーター」は思った以上にすんなりなじみ、みんなお行儀よく使ってくれるという。
かわいらしいパグたちがのんびり運ばれる光景はそれだけで眼福もの。思わず一緒に乗り込みたくなる犬用リフトの映像を見てみよう。
[動画を見る]Woman Builds Stairlift For Her Elderly Dogs
【手作り犬用昇降機を利用するパグたち】
階段の代わりに一風変わった乗り物で移動するルイジアナ州ニューオーリンズ在住のソーニャ・カラミさんの愛犬たち。
わんこを1匹ずつ運ぶこの乗り物は、作業療法士のソーニャさんがパートナーのザック・グレイトさんと一緒に作った犬用昇降機「ドギーベーター」だ。
犬が乗ったら飼い主が入り口を閉めて
リモコンのボタンを押すと木箱がゆっくり降りていく
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停止したら横のスロープから出られる
2匹で一緒に乗ることだってできちゃうよ!
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この乗り物の発案者はソーニャさん。仕事柄リハビリなどにも詳しい彼女が、膝に問題があるお年寄りパグのために便利なマシンの制作を思いついたのだ。
【年配で膝が悪いボーディのためのアイデア】
彼女と暮らす4匹のパグのうち、乗り物の愛用者はジョージ、ボーディ、サムの3匹。全員が救助された元保護犬で、年配からお年寄りの域に達している。
ソーニャさんと暮らすパグ4匹。左から
エメリー(4歳)、ジョージ(13歳)、ボーディ(10歳)、サム(10歳)
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ソーニャさんのアイデアのきっかけになったのは膝の状態が最も深刻なボーディだった。
彼女が2カ月前に引き取ったボーディは、なぜか足をひきずって家の階段もうまく登れなかった。心配ですぐに動物の救急病院に運んだときは単なる老化とみなされたが、その後の獣医のMRI検査で靭帯の損傷が見つかったのだ。
年をとった犬の中にはもろくなった膝の靭帯を損傷する個体もいる。ボーディもどこかの時点で靭帯を痛めたようだ。
【仕事で見た犬用のミニ昇降機を作ってみたら…】
思わぬ事態にショックを受けつつ、彼の苦痛を緩和したかったソーニャさんは、仕事で培った経験から犬用のミニ昇降機をひらめいた。
最初は既製品を手に入れようとした彼女だが、残念ながらちょうど良いものが見当たらなかった。
「今はいろんなペット用品があるのに、犬用の昇降機に似たものが無くて驚いたわ。だから愛犬に役立つ何かを自分たちで作ってみようかって」
折しもコロナで仕事もできず自宅待機がちだった2人は、愛犬サイズのドギーベーターにさっそく着手。ようやくできた昇降機は速攻でパグたちに気に入られた。
サムと交代!うれしそうに乗り込むボーディ
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乗り込んだ瞬間からうれしそう!
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「先に訓練がいるかと思ったらすぐ慣れちゃった。全員が昔からそこにあったものみたいに乗ってるわ。特にこれを気に入ってるお年寄りの2匹がちょこんと座ってる姿もすごくかかわいいの」
そんな経緯で作った昇降機だが、実は若手のエメリーもけっこう使っている。
まだ元気な彼女とってはアトラクションみたいなものなのだろう。
【ユーザーからパグかわいい!うちに欲しいとの声】
現在ソーニャさんとザックさんはボーディの膝の完治のため、獣医が勧める靭帯の再建手術費をGoFundMe経由で募っている。
高額な手術費をすぐにまかなえないものの、愛犬の膝の負担を和らげるアイデアは反響を呼び、ユーザーからはこんな声が寄せられた。
・うわあ…いいわあ
・かわええ…ひたすらかわええ!
・自分用に欲しいレベル
・うちのペットも年取ったらこれつけようかな
・これいいね。友人にも勧めよう
お行儀よく運ばれるキュートなパグのみならず、一定の年齢層の人にも響いた手作り昇降機。日本でも人間用のは見かけるけど、小柄なペット用で簡単に設置できるものとかあったりするのかな?
References:laughingsquid / written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:年老いた3匹の愛犬のため、自作で階段昇降リフトを作った女性 http://karapaia.com/archives/52292960.html
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