E.T.が深海にいた?不思議な形の新種の深海生物が発見される(米海洋大気庁)

深海のETかな?新種生物を発見 image credit:NOAA Research/Twitter
 深海の底は未知の世界だ。まだまだ謎の生物が生息している。ミステリーに包まれた海の底の探査を続けているアメリカ海洋大気庁NOAAは、東太平洋の深海で新種の海綿生物を発見したことをTwitterでシェアした。

 細長い胴体に見えるひょろりとした茎の部分、そして目のように見える2つの穴がついている頭部のような器官は、まるでエイリアンを思い起こさせる。

 研究者らは、この新種を『E.T.スポンジ』と呼んでいるという。『IFL Science』などが伝えている。
【深海のエイリアン?E.T.スポンジと呼ばれる新種の海綿】

 7月9日に、NOAA(アメリカ海洋大気庁)の公式Twitterで発表された奇妙な深海生物は、研究者らに『E.T.スポンジ』と呼ばれているほど、なんとなくその姿がエイリアンに似ている。


 実はこの海綿生物を、NOAAは2016年と2017年に収集していたという。

 NOAAの海洋探査研究チーム『Okeanos Explorer』は、2016年にマリアナ海溝近くで非常に多くのサンプルを深海から収集した。

 続いて、2017年7月には、ハワイ諸島の南西1300km付近の海山(水深2028メートル)から海綿を収集した。

 膨大なサンプルは、しばらくの間スミソニアン国立自然史博物館に保管されながら、時間をかけて研究が進められていた。

 その結果、このE.T.のような海綿生物が新種であることがわかったのだ。

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【生態についてはまだまだ未知】

 このE.T.スポンジは、ラテン語で「壮大なエイリアン」を意味するAdvhena Magnifica(アドヴェーナ・マグニフィカ)と名付けられた。


 通常、珊瑚のような海綿生物は他の種に生息地を提供し、生物学的ホットスポットを育てる場所を作る。ほとんどの海綿は水深450~900メートルの深さに生息しているが、このE.T.スポンジはまさに未知の海底にひっそりと生息していたようだ。

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 光がほとんど届かない深さに生息していることから、この海綿生物には中枢神経系がなく、巨大な目のように見える穴は、吸い込んだ水分を排出するための開口部なのだそうだ。

 この奇妙な深海の新種については、まだほとんどその生態が明らかになっておらず、引き続き研究が行われているという。

written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:E.T.が深海にいた?不思議な形の新種の深海生物が発見される(米海洋大気庁) http://karapaia.com/archives/52293011.html
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