うれしいニュース。絶滅が危惧されていたケニアの象が30年で倍に

ケニアの象が倍に増える / Pixabay
 世界中で野生動物の保護意識が高まっている昨今、ハンターによる象の密猟が深刻なアフリカで久々に明るい兆しが見え始めた。

 今月12日の「世界ゾウの日」にケニアの政府機関が発表したところによると、現地に生息するアフリカゾウが過去30年で2倍以上に増えたという。


 高値で売れる牙欲しさに象の命を奪う密猟者への厳罰化など、象のために立ち上がったケニアの戦略的かつ地道な活動の成果がついに現れたようだ。
【象の数が倍以上に!ケニアの戦略に明るい兆し】

 今月12日、密猟者から象を守る取り組みを続けるケニアの政府機関ケニアワイルドライフサービス(KWS)が「世界ゾウの日」にふさわしい朗報を発表した。

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 KWSによると1989年に16,000頭だったケニアの象は2019年の年末には34,800頭に増加。およそ30年で2倍以上も増えたという。

 また密猟された象も2018年は80頭、2019年は34頭と減少傾向にあるそうで、象の回復を目標に掲げるケニアの戦略に明るい兆しが見えたことを明かした。

 この状況についてケニアの観光大臣は「密猟の飼い慣らしができた」と語り、密猟の抑制を目的とした厳罰化や罰金の引き上げなどの取り締まりが役立ったとみなしている。

【象への理解や思いやりを広げるケニア】

 1970年代に130万頭いたとされるアフリカゾウは現在約50万頭まで減少している。象牙需要を満たすため、アフリカゾウが大量に違法に殺されてきたからだ。

 だが、密猟数自体は減少しているが、持続可能と考えられる水準を依然として上回っており、絶滅の危機は続いている。

 世界ゾウの日は、密猟や環境破壊により絶滅の危機に瀕している象たちの現状や人間と象との関わりに向き合う日だ。

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 ケニアでは毎年この日にさまざまなイベントを行い、その年に生まれた象の赤ちゃんの名付けキャンペーンなども開催し、象への理解や思いやりを深める取り組みにも力を入れている。

References:lonelyplanet / inhabitatなど /written by D/ edited by parumo

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絶滅が危惧されていたケニアの象が30年で倍に
http://karapaia.com/archives/52293912.html
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