
二日酔いに効く薬/iStock
コロナ自粛によるストレスで、普段より飲む量が増えたという人も多いだろう。飲んでいるときはいいのだが、飲みすぎると二日酔いになり吐き気や胸やけ、頭痛に悩まされてしまう。
まあ、飲みすぎないのが一番の薬なのだが、わかっちゃいるけどリミッターを越えてしまうことも多々ある。
これまで、二日酔いに効果的な方法が様々模索されていたが、お酒飲みが多いことで知られているフィンランドの研究者たちがついに効く薬を発見したという。
【Lシステインの服用で二日酔いの不快な症状を緩和】
フィンランド、ヘルシンキ大学と東フィンランド大学の研究者たちの研究によると、吐き気や頭痛といった二日酔いにつきものの症状を軽減するのに、「L-システイン」というアミノ酸がよく効くことがわかったそうだ。
実験では、1200mgもしくはその半分の600mgでも飲酒による不快な症状が緩和されたという。
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L-システインは、タンパク質や、その他代謝機能に不可欠なアミノ酸の一種で、これまでも関節炎や動脈硬化の治療に使われてきた。特定の肺疾患にも効くという。
19人の健康な男性に、3時間以上にわたって、1キロあたり1.5グラムのアルコールを摂取してもらい、その後、プラセボもしくは、ビタミン入りのL-システインの錠剤を飲むという二重盲検試験(DBT)を行った。
その結果、L-システインを飲んだグループは、二日酔いの症状が軽減もしくはすっかりなくなっただけでなく、翌日に飲む量を控えるのにも役立ったという。つまり、アルコール依存症のリスクを断ち切ることもできるのだ。
フィンランドでは、50万人以上が飲み過ぎの危険があるとされているため、これは朗報だろう。
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【ただし個人差あり】
ただしどんな薬でもそうだが、万人に等しく効果があるわけではない。また、今回の実験は被験者の数が少ないことにも注意が必要だ。
この実験には困難も伴ったそうで、一部の被験者は、規定量のアルコールを摂取できずにリタイアしたため、除外せざるをえなくなった。更にアルコール耐性がある人は、二日酔いの症状は出ず、バーでもっと飲んで酒量を増やそうとしたため、これも対象外になった。
サプリメントとして手軽に買える「L-システイン」の既知の副作用は今のところ認められていないが、サプリメントは特定の薬の効力を低下させる可能性があるので、服用する前に医師に相談しよう。
アルコール耐性は人それぞれだが、やはり、なにごともほどほどにして、二日酔いにならないようにするというのが一番の薬かもしれない。
というかL-システインって聞いたことあるなと思ったら、私がシミ予防に飲んでいるやつだった。ビタミンCと一緒になってるやつだけど、あれってLシステインどれくらい入ってるんだろう?
ちなみに個人的な感想だが、シミに効果があるのかどうかは今のところまったくわからない。増えてない気もするし、そうでもない気もする。
この研究は『Alcohol and Alcoholism』誌(2020年8月)に掲載された。
L-Cysteine Containing Vitamin Supplement Which Prevents or Alle
viates Alcohol-related Hangover Symptoms: Nausea, Headache, Stress and Anxiety | Alcohol and Alcoholism | Oxford Academic
https://academic.oup.com/alcalc/advance-article-abstract/doi/10.1093/alcalc/agaa082/5893464
References:cnbcなど / written by konohazuku / edited by parumo
記事全文はこちら:二日酔いに効果のある薬がついに判明。Lシステインの服用で不快感が緩和される人も(フィンランド研究) http://karapaia.com/archives/52293969.html
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