
人々の水の安全を支えてくれるライフセーバー犬 Italian School of Water Rescue Dogs
犬と人間の関わりは歴史的にも古くその絆も深い。昔から、犬は体を張って様々な分野で人間を支えてくれている。
牧羊犬に盲導犬、災害救助犬、警察犬に軍用犬、探知犬にセラピー犬、最近では病気を嗅ぎ分けてくれる犬など、数多くの分野で力を貸してくれているのだ。
イタリアでは、毎年夏になると海や湖でライフガード犬が活躍している。イタリア海難救助犬スクールで訓練を受けた犬たちは、ヘリコプターから勇敢に水中へジャンプし、溺れた海水浴客や水中で困難に直面した人たちの救助を行っているのだ。『Go Animals』などが伝えた。
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Meet Italy's Lifeguard Dogs
【イタリアではライフガード犬が大活躍】
1989年に設立されたイタリア海難救助犬スクール『Italian School of Water Rescue Dogs』では、過去30年にわたり、350匹以上の犬をライフガード犬として訓練してきた。
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同スクールの校長によると、愛犬のニューファンドランドが非常に優れたスイマーだったことから、同犬の「泳ぎが得意」という特性を生かしてライフガード犬として訓練させようと思ったことがきっかけだったそうだ。
ニューファンドランド は、カナダ東岸のニューファンドランド島を原産地とする犬種で、利口で気が優しく、穏やかなことで知られ、オスが60-70 kg、メスは45-55 kgという大型犬に属する。
足には水かき用の膜がある他、ダブルコートの厚く長い被毛は滑らかで油脂分を含み、よく水をはじく。
また、プレッシャーの中でもその性格から完全に穏やかさを保ち、本能的に海流を避けて泳いで最も安全な経路を選択することができ、力も強く、最大6人までの人命救助を一度に行うことが可能なため、まさにライフガード犬としては理想的だ。
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イタリアでは、夏のピーク時にはこのライフガード犬が活躍する。年間20~30件の救助活動に駆り出されるライフガード犬たちは、上空のヘリから勇敢に海や湖にジャンプし、人命救助に励むのだ。
【飼い主とペアで訓練を受ける】
救助ミッションに携わる犬は、その訓練スキルが非常に重要だ。
イタリアのライフガード犬は、飼い主と共に海と陸の両方で、18か月におよぶ訓練を受ける。その後、夏前に行われる試験に合格して正式にライフガード犬として認定されるという。
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スクールの校長は、次のように述べている。
犬は、どんな犬も結局飼い主や訓練する人により、違いが現れるものです。そのため、どの犬がライフガード犬に向いているのかそうでないのかということは、一概には言えません。
訓練の最中でも、人間と犬との間には特別な絆が生まれるため、救助に携わった犬が活躍する瞬間を見ることは、私たちにとって何よりの喜びとなります。
同校長によると、年々海や湖での救助件数は増加しているそうだ。
現在はニューファンドランド以外にもラブラドールやゴールデンレトリバー、ジャーマン・シェパードなどもライフガード犬として訓練を受けているということだ。
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newf puppy rescues a "drowning" person
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:イタリアの海の安全を守るライフセーバー犬、ヘリから勇敢に水に飛び込み人命救助 http://karapaia.com/archives/52294339.html
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