
終末的光景を放つジャングルマンション image credit: youtube
中国、四川省の成都市は、2018年、緑豊かな「都会のオアシス」をテーマにバルコニーから緑あふれる高層マンションが建設した。
しかし、2年後にはまるで、終末を描いたパニック映画のワンシーンにある都会のジャングルのような、荒んだ光景となってしまった。
一時期は大人気で、全ての部屋が入居者で埋まったが、現在は数えるほどの入居者のみとなっている。どうやら蚊の襲来が原因のようだ。その理由すらまさにパニック映画だ。『Oddity Central』などが伝えている。
【都会のオアシスのはずだった緑豊かなマンション】
中国の四川省成都市に、バルコニーから緑溢れるマンションが建設されたのは2018年のこと。大気汚染レベルが高い都市ということで、市民らはこのマンションに非常に興味を示し、今年4月には8棟の高層マンションが持つ826室全てが入居者で埋まったと地元メディアでも報じられていた。
The first vertical forest residential community is built in Chengdu, SW China, Sichuan Province. It‘s the first 4th generation housing project focusing on increasing the green rate and developing vertical greening to improve urban ecological environment. https://t.co/S78yd2a12o pic.twitter.com/QyyMdI7viL
— Global Times (@globaltimesnews) November 23, 2018
このマンションの各バルコニーには、最大20種の植物が植えられてあり、8棟の周りのスペースやエントランス周辺にも、都会的オアシスの雰囲気をたっぷり醸し出したかのように緑があった。
この緑は、街の空気と騒音公害でさえろ過し、入居者たちも癒しを満喫する暮らしを楽しんでいる様子だった。
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Wonderful "vertical forest” residential community in Chengdu
【終末映画に出てくる都会のジャングルに】
ところが、今現在このマンションは変わり果てた姿になっている。
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Why buyers aren't moving into China 'vertical forest'
バルコニーの手すりには植物の蔓や枝が伸び放題になり、手入れのされないまま成長だけを続ける緑に覆われたバルコニーが密集した状態は、もはや世紀末映画のワンシーンのように荒んでいる。
というのも、ここには今10世帯ほどの入居者しかいない。あれほど人気だったはずのマンションから多くの退居者を出した原因は、なんと蚊の襲来だという。
【緑を好んだのは人間だけではなかった】
「Vertical Forest(垂直の森)」と名付けられた緑のオアシスをテーマにしたマンションを好んだのは、人間だけでなかったようだ。
溢れる緑に大量の蚊が集まり、更に繁殖するという事態となり、ほとんどの住民が退居してしまったのだ。
ジャングル化してしまったマンションのニュースは、中国を始め海外でも拡散。不動産開発差は、年に4回のプラントメンテナンスと害虫駆除の取り組みを強化すると約束しているようだが、再びこのマンションが多くの入居者で埋まるのはいつの日なのか。
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荒れ果てた都会のジャングルの動画を見たユーザーらからは、「植物の根が壁を貫通したりすれば、建物の構造の安全性に悪影響では?」「30階上から枝が落ちてきたりしたら、当たった人は死ぬんじゃないか」といった心配の声もあがっている。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:「都会のオアシス」をテーマに建設されたマンション、蚊の襲来で住民が相次いで退去。終末的光景に(中国) http://karapaia.com/archives/52294835.html