天地創造デザイン部の仕業か?小さな体に大きな耳を持つ「トビネズミ」の溢れだすクリーチャー感

オオミミトビネズミのかわいいクリーチャー感 image credit:joelsartore/Instagram
 地球上には、人間を驚かせるようなデザイン性の高い種が存在する。もちろんそれは、生き残る上で必要な形態となっているのだろうけど、見知った種とは異なったその姿を見ると、驚かされるし、インテリジェント・デザイン説を信じてしまいそうになる。


 オオミミトビネズミ(long-eared jerboa)もそんな動物の1種だろう。

 その耳の長さが(尾を除く)は、なんと体長の3分の2もあり、体長比では世界最大の耳を持つ。更には、豚のようにちょっと上を向いた鼻、カンガルーのように跳躍できる長い後ろ脚を持っており、愛くるしいにもほどがあるプロポーションだ。
[動画を見る]
Long-eared jerboa| CCTV English

【体に対してとても大きな耳を持つオオミミトビネズミ】

 オオミミトビネズミは、モンゴルや中国北西部の砂漠などの乾燥地帯に生息している齧歯類だが、その種については、ほとんど知られていないという。

[画像を見る]
 2007年に、ロンドン動物学協会(ZSL)の研究者ジョナサン・ベイリー氏によって、野生のオオミミトビネズミは初めて映像に捉えられたそうだ。

[画像を見る]
 ZSLのプログラム『EDGE of Existence』では、絶滅危惧種や進化的に独特な種の調査を支援しており、ベイリー氏はトビネズミを研究。その一環としてゴビへ遠征した時に、オオミミトビネズミの姿を撮影したと言われている。

 オオミミトビネズミは、尻尾を抜いた体長は7~9センチほど、体重24~38グラムと小さく、人間のてのひらにすっぽり収まるサイズだ。

 しかし、なんといっても特徴的なのがその耳だ。体長と比して、オオミミトビネズミの耳の大きさは全ての哺乳類の中で最大とされている。

[画像を見る]
 また、カンガルーのように後ろ脚が長く、2本脚で立ち、跳躍して移動する。小さな割に一跳びで3m程度跳躍することができるとも言われている。


【オオミミトビネズミの寿命は2~3年】

 オオミミトビネズミの被毛は赤みがかった茶色で、腹部の内側は白っぽい茶色をしているが、体長のおよそ2倍の長さを持つ尻尾の先には、白と黒の房がついている。

 砂漠地帯に生息しているため、暑い日中は穴を掘ってほとんどをそこで過ごしているが、夜行性で夜になると餌を求めて穴から出てくる。

 オオミミトビネズミの主な餌は昆虫で、優れた跳躍力を活かしてジャンプし、空中の昆虫を捕まえる。

 ベイリー氏は、英メディアの取材で「オオミミトビネズミは、砂漠のミッキーマウスという雰囲気があり、愛らしく、漫画的な面白さを併せ持つ」と話しているが、ネズミの体にウサギのような大きな耳、ちょっと上を向いた豚のような鼻、カンガルーのような後ろ脚などは、「どのポケモンキャラ!?」と思ってしまってもおかしくないほどキュートだ。

[画像を見る]
 そんな可愛さを持つオオミミトビネズミの寿命は、わずか2~3年と言われている。

 専門家らはこの種について研究を進めているが、極めて珍しいとされるこの野生生物は、『EDGE of Existence』のサイトでは他の絶滅危惧種と一緒に掲載されている。

written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:天地創造デザイン部の仕業か?小さな体に大きな耳を持つ「トビネズミ」の溢れだすクリーチャー感 http://karapaia.com/archives/52295075.html
編集部おすすめ