まもなく地球に新しい仲間が加わる。軌道に合流する「ミニムーン」の正体は?

まもなく地球の軌道に加わる新たな天体 /iStock
 まもなく地球に新しい仲間が加わることとなる。もしかしたら、それは旧友との50年ぶりの再会かもしれない。その正体はまだはっきりしていないが、2020年11月にある天体が地球の軌道に合流し、しばらく滞在することになる。

 ときおりこうした「ミニムーン」と呼ばれる小惑星が、宇宙旅行のかたわら気まぐれに地球軌道に紛れ込んでくることはある。

 だが今回のケースでは、ミニムーン(小惑星)の可能性もあるが、もしかしたら、別の物体である可能性もあるという。
【約1か月後に地球の軌道に入る「2020 SO」】

 問題の天体は「2020 SO」と呼ばれ、11月に地球の重力に捕まると予測されている。あくまで一時的な滞在で、2021年5月には重力を振り切って宇宙へと飛び去っていく。

 これが小惑星であるならば、「ミニムーン」ということになる。

 だが、NASA地球近傍天体研究センターのポール・チョダス(Paul Chodas)氏によれば、もしかしたら1960年代に打ち上げられ、そのまま行方知れずになっていたロケットのブースター(スペースデブリ)である可能性もあるという。

新しく発見された天体2020 SOの正体は、古いロケットブースターではないかと睨んでいます。というのも、太陽周囲の軌道に沿っているからです。それは地球そっくりで、ほぼ円形で、それと同じ面にあり、一番遠い地点では太陽からわずかに離れます。

これはまさに、月探査ミッションで切り離されたロケットのステージがたどるはずの軌道です。月を通過してから、脱出して太陽の軌道に入ったのでしょう。絶対にないわけではありませんが、小惑星がこうした軌道になる可能性は低いと思われます。


【ロケットなのか?ミニムーンなのか?】

 尚、チョダス氏が天体の動きを過去にさかのぼって分析し、これに関係していそうな月探査ミッションがないか調べてみたところ、1966年9月20日に打ち上げられた「サーベイヤー2号」の可能性があるという。

 サーベイヤー2号は、アポロ計画に向けて月の地形を調査するために、月面に軟着陸して写真撮影をすることが目的だった探査機だ。

 当時、このサーベイヤー2号を月まで運んだアトラス・セントールロケットは月を通り過ぎ、太陽の軌道に向かったまま消息を絶っていた。なお、サーベイヤー2号は、ロケットから切り離されたのちにバランスを失って月面に衝突。ミッションは失敗に終わった。

 もしサーベイヤーのものだとすると約50年ぶりの再会となるわけだが、果たしてロケットなのか?ミニムーンなのか?その正体が気になるところだ。

 だが、まもなくそのヒントが得られるかもしれない。もしロケットであるならば、小惑星よりもずっと密度が低いので、その進路に太陽光の圧力による大きな影響が観察されるはずなのだそうだ。

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 なお、ひとたび太陽の軌道に捕捉されてから、地球軌道に進入してくるロケットは非常に珍しく、今回のものがそうだとするならば、ようやく2度目の事例になるという。

 1度目はアポロ12号を打ち上げたサターンV型ロケットの上部ステージで、2002年に発見されたそうだ。

References:sky / smithsonianmag / / written by hiroching / edited by parumo

記事全文はこちら:まもなく地球に新しい仲間が加わる。軌道に合流する「ミニムーン」の正体は? http://karapaia.com/archives/52295319.html
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