イエローストーンの温泉で鶏肉を茹でようとした男が逮捕され2年間の出禁に(アメリカ)

イエローストーン公園の温泉で鶏肉を茹でようとした男逮捕 /pixabay
 アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州に位置するアメリカの国立公園『イエローストーン国立公園』は、クマやオオカミ、バイソンなど様々な野生生物が生息していることで知られる他、間欠泉や温泉、地熱による観光スポットが散在していることで有名な世界遺産だ。

 しかし同時にどの国立公園よりも負傷者や死者数が多いことでも知られている。
立ち入り禁止区域に侵入し誤って落ちてしまう怪我人がいるからだ。

 そんな場所に鍋を持ち込み、あろうことか温泉でニワトリ2羽をまるごと調理しようとした男が逮捕された。『eastidahonews.com』などが伝えている。
【立ち入り禁止の温泉地帯でチキンを調理しようとした男】

 コロナ禍中の今年8月7日、イエローストーン国立公園内の温泉地帯で、鶏肉を鍋に入れて茹でようとしていた男が逮捕された。

 同公園のスポークスパーソンの話によると、国立公園内を保護するためにパトロール・調査などを行うパークレンジャーが、調理なべを持ってショーション・ガイザー・ベイスン地域の温泉に向かっているグループがいるという報告を受けたという。

 パークレンジャーが、確認のために現場に急行したところ、チキン丸ごと2羽分を詰め込んだ黄麻布の袋が、鍋に入った状態で発見された。

 現場にいた10人ほどのグループから事情を聞いた結果、パークレンジャーはオハイオ州の男を連行。男は他の男性2名とハイキングで来ていたということで、連れの2名も一緒に連行されたと報じたメディアがあったようだが、彼らについての詳細は明かされていない。

 逮捕後、マンモス・ホット・スプリングスの地方裁判所への出廷を命じられたオハイオ州の男性は、9月10日、法廷で罪を認めた。

 結果、男は立ち入り禁止区域への侵入および温泉利用の制限に違反した罪で有罪となり、1200ドル(約124000円)の罰金に加えて今後2年間は監視無しの保護観察処分、またその間同公園への出入り禁止が言い渡された。

[画像を見る]
WikiImages/pixabay
【負傷者や死者数が多いイエローストーン国立公園】

 イエローストーン国立公園は、自然の姿がそのまま数多く残されているという点から、ハイカーたちにとても人気の観光スポットとなっているが、熱水地域の遊歩道や指定のトレイルを離れた移動、温泉地帯で何かを温める行為などは禁じられている。

 同公園のウエブサイトでも、温泉地帯への侵入禁止についての注意喚起が促されており、温泉は高温で酸性度が高く非常に危険であることが記されてある。


 しかし、事故は絶えない。2001年には、シアトルのテレビ番組の司会者兼プロデューサーが、同公園に穴を掘り、地面の熱で鶏肉を調理する方法を撮影。後に、番組側は150ドル(約16000円)の罰金支払い命令と2年間の保護観察処分を受けた。

 また、最近では2016年に男性が温泉に落ちて死亡。2017年には別の男性が温泉に落ち、腰から上半身に大やけどを負った。

 更に今年5月には、写真撮影のため立ち入り禁止区域に侵入した女性が、温泉穴に落ちてやけどを負った他、10月には3歳児が温泉穴に落ちて大やけどをしており、他のどの国立公園よりもイエローストーン国立公園では負傷者数が多いことが報告されている。

written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:イエローストーンの温泉で鶏肉を茹でようとした男が逮捕され2年間の出禁に(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52296371.html
編集部おすすめ