
怖いおじさんをレンタルできるサービス image credit:thepaper.cn
昭和の古い時代には、近所に怖いおじさんやおばさんがいて、子供が悪さをすると叱られたなんてことが良くあったようだ。親も容認していて、子供に「そんなことしてると、怖いおじさんが来るわよ」と、しつけに使ってたりなんかもしたようだ。
今じゃ他人の子供を叱るなんてことをすると、警察に通報されたり、ネットで叩かれたりするもんだからめっきり見なくなったが、昔は地域で子供を育てるという概念があったようだ。
中国では親の代わりに子供を叱る「怖いおじさん」を演じてビジネスにしている男性がいるという。親の言うことを聞かない子供たちに動画を通して怒ってみせると、子供たちはかなりビビって言うことを聞くのだそうだ。『Oddity Central』などが伝えている。
【怖いおじさんをレンタルできるサービス】
中国浙江省麗水市に住むルー・シンジュンさん(27歳)は、ちょっぴりユニークな仕事をしている。「怖いおじさん」レンタルサービスだ。
ルーさんがこの仕事を始めたのは、自身の友人から「うちの子が言うことを聞かず困っている。ちょっと代わりに叱ってやってくれないか」という相談を受けたことがきっかけだったという。
ルーさんは、友人の子供を怖い顔で叱るおじさん役を演じ、その動画はかなり効果があったようだ。
喜んだ友人は、ルーさんの動画を他の親たちに紹介。口コミで広まるうちに、「怖いおじさん」というニッチなビジネスで生計を立てるようになった。
【動画を見た子供たちは恐怖で言うことを聞くように】
ルーさんは、各親からの依頼によってカスタムビデオを作成する。
[画像を見る]
親も「言うことを聞かないと、怖いおじさんに言いつけるぞ!」と子供を怖がらせる。そしてルーさんの動画を見た子供たちは、剃りあがった丸坊主頭の鋭い目つきをして自分を叱りつける男性に震え上がる。
・ゴミはゴミ箱へ捨てろ!
・早く寝ろ!
・おもちゃを自分で片付けろ!
・早く食事を終わらせるんだ!
親に代わってこのように叱るルーさんは、極めつけに「親の言うことを聞かないと、俺が連れ去るぞ!」と脅す。
欧米では、こうした他人の脅威は下手すると警察沙汰となるが、中国ではルーさんの「怖いおじさん」は人気を博している。「怖いおじさん」は子供が怖がる「鬼」や「お化け」みたいなもんだ。
特に5歳未満の小さな子供にはかなり効果があるようで、ほとんどの親から「とても満足した」と称賛の声が寄せられているという。
その結果、中国全土でルーさんのことが注目され、メディアでも取り上げられるほどになったが、一方で彼のやり方は、子供たちにトラウマを引き起こす可能性があると警告する人もいるようだ。
華中師範大学の心理学教授である鄭暁連氏は、「この種の“恐怖”教育は、子供たちへの教育効果が限られており、悪影響を与える可能性があります。精神的な脅迫は体罰よりも有害であり、子供の健康的な発達を助長するものではありません」と述べている。
見る限りでは怖いあばれる君にしか見えないのは私だけだろうか?
ちなみに、ルーさんの動画はこちらから閲覧可能だ。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:昔よくいた「怖いおじさん」を演じて子供を叱るビジネスをはじめた男性(中国) http://karapaia.com/archives/52296464.html
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